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ベストメカ・コレクションNO.17 1/144 連邦軍量産型モビルスーツ GM(ジム)・バンダイ

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 こちらは、バンダイより発売されていたベストメカ・コレクションNO.17 1/144 連邦軍量産型モビルスーツ GM(ジム)。


 ジオン軍の新型兵器モビルスーツに苦戦していた連邦軍により試作機として開発されたのが、長距離戦用のガンタンク、中距離戦用のガンキャノン、近距離・白兵戦用のガンダム。そのうちのガンダムの量産タイプとして、再設計されたのがこの連邦軍の量産型モビルスーツジム。ガンダムは、試作機ということで採算を度外視して作られており、そのままでは量産が難しかった。武装や装甲素材などの性能をガンダムより落とすことでコストを下げ、量産化を可能とした、ジオン軍だと量産型ザクに相当する機体である。戦場ものとしてリアルな方向性を目指していたガンダムにとって、一台しかない主役機と毎回登場する敵ロボットというそれまでのロボットアニメでお約束の図式は、回避すべきものだった。そこで、量産型の試作機という形と司令官専用機という形をとることで、それまでのロボットアニメの常識を変えた。


 このジムの登場により、ガンダムが一台しかない特別な機体ということをより強調して、より世界観を深める役割を果たしていたと思います。低コストの量産型ということで、ガンダムとの差別化の意味もあってか、外観もかなり簡素化されている。実際には、劇中ではやられメカであり、ここでもガンダムの高性能ぶりを引き立てる役割を果たしていた。


 こちらが、量産型の元となったガンダム。元々はスターウォーズの影響から白一色のモビルスーツで行きたかったところを、スポンサーの要望で赤、青、黄色の三原色を加えた、子供にもうけるカラーリングに変更された。そういった意味では、簡素なジムの方が元のオリジナルに近いのかも。


 外見的な部分では、ビームサーベルが2本から1本に。ビームライフルが中短距離用のビームスプレーガンに、頭部のカメラがモノアイとなりゴーグル型に変更されている。そのほか外装の装甲財の変更、コアファイターシステムの省略、学習用コンピュータの簡易化、ジェネレーターの低出力化が行なわれている。


 箱横。GMとアルファベットで表記して、わざわざ(ジム)とカナ表記になっている。


 パッケージ側面。主役機ガンダムに準拠した機体なので、可動域やポージングもそれなりになっている。


 箱を開けたところ。すっきりしていて、いかにも量産型という雰囲気を醸し出している。


 主役機のガンダムっぽい。試作機ガンダムの設計を基にしたガンダムの量産型という設定なので当然ではあるのだが。


 こちらがガンダムのもの。ジムでは金型の流用等は行なわれず、新規に作られ多っぽい。ビームサーベルやシールドなど、パーツ単位では流用も可能だと思いますが。


 塗装見本図。カラーリングもシンプル。


 こちらはガンダムの塗装見本図。各部品の配置位置は同じですな。


 完成写真とポージング例。ガンダムの後に見ると凄くさびしい感じがする。


 作る手間事態は、ガンダムとほぼ同じだと思います。カラーリングが質素な分、塗装の手間は省けるでしょうが。製造の手間を省いて生産効率を高めた量産型なので、プラモ作りにおいてもそれが生きている。


 放送当時は、あまり人気があった(むしろ人気がなかった)とは言い難いモビルスーツですが、その後OVAやゲームなどでは意外によく使われている。アムロのような選ばれしものではなく、ガンダムの世界を戦場における一無名兵士の視点から描く場合には、都合がよいからでしょう。プラモ狂四郎には、ガールフレンドのみどりちゃんの搭乗により登場している。


 ライバルチームにやられてみどりちゃんが捕虜になってしまうなど、お約束の展開を作り出す役目を果たしている。ここでも、やられメカなんですな。


 放映当時は、ほぼ物語の背景に近いやられキャラということで、ほどんど目に入っていなかったと思います。 ガンダムの世界観が深まるにつれ、バリエーションも増えていき陸戦型、ジムキャノン、ジムコマンド、ジムスナイパーなど、ザクに匹敵する多彩さを誇っています。セガサターンやドリームキャストで、ジムが主役機となる外伝なども作られていました。アムロ視点ではなく、無名の兵士視点でゲーム世界に参加できるなど、それはそれでリアルさを感じることの出来ることから、このような方法も有りだったのでしょう。


 ということで、ベストメカ・コレクションNO.17 1/144 連邦軍量産型モビルスーツ GM(ジム)でした。



参考:Wiki ジム(ガンダムシリーズ)、ジムスナイパーの項、プラモ狂四郎/講談社

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