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散財日記 in 1/12 スペースインベーダー筐体 貯金箱

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 ということで、なんだかんだと続いていた用件から開放されて多少はゆとりが戻ってきました。ただ、連休みたいなものはないので遠出をしたりだとか、そういうことはできません。前回に引き続いて、これまでに溜まっている散財日記の続きになります。

1/12 スペースインベーダー筐体 貯金箱・(新品/タイトー・ヘルメッツ) 3,240円

 1/12 スペースインベーダー筐体 貯金箱は、昨年2016年にタイトーより発売されたインベーダー筐体を再現した貯金箱。同時期にナムコの筐体を再現したフィギュアが出ていたので、こちらまで手が回らずようやく手に入れた。開発は、これまで同人でゲーム筐体を再現したフィギュアを手がけてきたヘルメッツというメーカー。インベーダーゲームのテーブル筐体を再現した貯金箱は、以前タカラトミーから発売されていましたが、今回はアップライト型筐体の再現ということになります。


 箱を開けたところ。タカラトミーのもののように複雑な機構や電子部品が組み込まれているわけではなく、素材にMDF材を使用して組み立てられた素朴な貯金箱のため、シンプルで軽いです。当然(残念)ながら、これでゲームができるわけではありません。


 スケールは、1/12ということでスタンダードサイズのフィギュアや他社より発売されたナムコ筐体なんかと絡ませて使用できるようになっているが、若干小さめ。


 ギミックはなにもなく、筐体上部にコイン投入口、筐体下部にコイン取り出し口が付いている。100円投入口のステッカーも付属。


 細かいディテールは、そのほとんどを筐体に張られたシールに依存しているが、再現度はなかなか高い。別パーツとして用いられているのは、待ち針を流用したコントロールレバーのみ。


 コイン投入口やボタンなども、そのほとんどはシールにて再現。素材がプラスチックではなく、木質繊維を原料とする成型板のため細かいディテールや凸凹を再現するのは難しかったでしょうか。実際のアップライト筐体自体が、木製の合成版使用しているものがほとんどだったと思いますので、触った感触や質感など木材の板独特の風合いは出ていると思います。


 サークル侵略帽子屋=ヘルメッツの製作ということで、以前紹介したゲームインパクトのゲームセンターあらしのミニゲーム筐体と同じところが製作している。こちらは、タイトーより完成した製品として販売されているということでクオリティは上がっているけれど、合成板を組み合わせて作られているという構造は同じだと思う。


 残念なことにゲームセンターあらしのミニゲーム筐体と並べて飾るにも若干小さい。これは、コイン取り出し口の関係で、筐体下部の土台が省略されてしまったという事から来ている様。完全再現を目指すならば、そこにも配慮が欲しかった。


 ファングッズのひとつなので、万人にお勧めというわけではありませんが、手作りに近い品なので、Amazonでも幾つか入荷しては売り切れてということを繰り返しているようです。気になる方は市場にあるうちに早めに入手されていたほうが良いかもしれません。


ダンジョン飯 3巻(ビームコミックス)・(古本/KADOKAWA/エンターブレイン) 50円
ダンジョン飯 4巻(ビームコミックス)・(古本/KADOKAWA/エンターブレイン) 120円(各送料250円)

 こちらは以前紹介したダンジョン飯の続刊。ダンジョン飯は、KADOKAWA/エンターブレインより発行されている漫画誌ハルタに連載中の九井諒子氏の作品。ダンジョンというファンタジーを舞台に食にスポットを当てたグルメ漫画という異色の作品。


 ダンジョン飯 3巻は、2016年8月に発売された。今作では、ダンジョン内に地底湖が広がる第4層が舞台となる。


 ダンジョン内に地底湖が広がるという発想は独特ではあるが、鍾乳洞のようなものを思えば、自然に存在するダンジョンには湖は付き物というふうにいえるのかも。


 今回メインのモンスターは、地底湖に住む巨大なクラーケン。クラーケン以外にも、半漁人、人魚、水の精霊、巨大蛙など、水にまつわるモンスターが多く登場する。


 ダンジョンに広がる地底湖に潜むクラーケンときて一番先に連想するものは、個人的にはハイドライド2の地下2階に広がる地底湖とクラーケン。日本初のRPGブラックオニキスにも、ゲームを象徴するモンスターとして井戸の底に潜むクラーケンが登場していた。そういえばウィザードリィ3でも地底湖がダンジョン内に登場していました。ただ、ハイドライド2もブラックオニキスも古く一般的な作品でもないため、九井諒子氏がご存知なのかは微妙なところ。


 ダンジョン飯 4巻は、2017年2月に発売された。現時点では、8月発売の第5巻が最新刊となるようです。


 今作の見せ場はなんといっても最初の目標であるレッドドラゴンとの対決。ダンジョン探索の本来の目的であるライオスの妹である僧侶ファンリンの救助もあり、中盤の山場といってよいかもしれません。


 ドラゴンとの対決は漫画を読んでいただくとしてとにかくディテールに凝っている。ファンリンを復活させるために骨を集めて組み立てるという展開になるのだが、手の構造を手根骨(舟状骨、月状骨、三角骨、豆状骨、大菱形骨、小菱形骨、有頭骨、有鈎骨)と中手骨、基節骨・中節骨・末節骨まで細かく描写している。こまかなディテールにこだわることで、荒唐無稽なファンタジー世界にリアリティを与え、キャラクターに実在感を出すということなのでしょう。


 ドラゴンを使ったダンジョン飯といえばドラゴンステーキ。地下のレッドドラゴン、ドラゴンステーキといえばダンジョンマスター。これはダンジョン飯の元ネタのひとつとして確定で良いと思います。


 ということで、ウィザードリィやダンジョンマスターなどの80年代、90年代RPGやファンタジーにはまった人にもお勧めの一作。今、連載進行形真っ只中の作品ですが、どこか懐かしいそんな気にもなる作品だと思います。


コロコロ創刊伝説 1(てんとう虫コミックススペシャル)・(古本/小学館) 50円(送料250円)

 コロコロ創刊伝説 1は、小学館の雑誌コロコロアニキに2014年より連載されているのむらしんぼ氏の漫画作品。コロコロアニキとは、かってコロコロコミックの読者だった層に向けた大人向けの漫画誌であり、かってのヒット漫画の続編や特別編などが掲載されている。のむらしんぼ氏は、とどろけ一番やつるピカハゲ丸で80年代に一世を風靡したコロコロコミックを代表する漫画家のひとり。


 のむらしんぼ氏の名前は、とどろけ一番やつるピカハゲ丸以来久しぶりに聞く名前で、氏は昨年辺りからテレビ番組や動画配信等メディアに露出することが多くなっていた。取り上げられ方としては、落ちぶれてしまい借金を抱えたかっての人気漫画家みたいな扱いで、ゲームセンターあらしのすがや先生(現在は大学で教えている)と比較されたりすることも。しくじり先生にも登場して、自分の身の上をさらけだしていた。


 コロコロ創刊伝説は、そののむらしんぼ先生の現在の身の上と、コロコロコミック創刊時(のむらしんぼ氏のデビュー時)とが、リンクしながら物語が展開してゆくことになる。とどろけ一番やゲームセンターあらしの誕生秘話や若き作家、編集者たちの青春群像が描かれている。


 テレビやメディアに急に露出が増えたのは、小学館の広告戦略のひとつだったと思うのですが、これが上手くはまったように思います。のむらしんぼ先生自身が、漫画よりも本人の方が面白いと思うくらいキャラが立っています。結果、漫画の方にも脚光が当たることになり、コロコロアニキの看板作品として好評なようです。


 漫画は、もう基本的に読まないのですが、上記ダンジョン飯とともに気になる作品のひとつでした。かってのコロコロコミックの読者だった方へお勧め。


パーソナルコンピュータ博物史/京都コンピュータ学院KCG資料館(コンピュータミュージアム)、京都情報大学院大学(監修)・(古本/講談社) 850円(送料250円)

 パーソナルコンピュータ博物史は、70年代から90年代にかけての日本のコンピュータ史を簡単に紹介したハンドブック。京都コンピュータ学院のKCG資料館に保存されている実機の写真を元に、名機と呼ばれる数々のコンピュータがカラーの写真とともに紹介されている。
 

 京都コンピュータ学院KCG資料館や京都情報大学院大学が著者、監修ということからもわかるように技術寄りのお堅い本であり、コンピュータを学ぶ学生が、コンピュータの歴史を知るために書かれた教科書(ハンドブック)のような作りになっている。よって、懐古成分は薄め。まさに今これからコンピュータを学ぼうとする、今の学生に向けたような内容になっている。


 レトロパソコン資料館として、京都コンピュータ学院のKCG資料館に保存されている実機の数々がカラー写真で紹介されており、レトロパソコン情報館として、8ビットの代表的な機種が取り上げられている。それだけではなく、周辺機器や発展の歴史、代表的なCPUまでが取り上げられ紹介されている。


 学生のためのハンドブックと書きましたが、それほど理系の学生でないとわからないような専門的なことが書かれているわけではない。ごく初歩的な、コンピュータに最初に触れる学生のための入り口みたいな感じで、素人にもわかりやすい。


 マイナーハードなどを集めた書籍とは異なりますので、それほどマニアックな内容というわけではない。ただ、教科書のような作りということで、懐古本とは切り口が異なっていて面白い。まさに今これからコンピュータを学ぼうとするひとのための、さわやかな青春の書というような感じがします。


 さりげなくMZ-1500なんかが掲載されており、これはファミコンのディスクシステムと同じクイックディスクを使用して販売価格を下げていた名機でした。ああこれも歴史のひとつとなったのだななんて思わされます。


 日本が電子立国なんて呼ばれていた時代の遺産が残されている。


 ということで、懐古本ではないレトロコンピュータの書籍ということでコンピュータの歴史、成り立ちを知りたいという方にお勧め。価格も手ごろですし、レトロや懐古趣味というフィルターを外して見ると、また違ったものが見えてくるような気がします。

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