ドラゴンクエストII 悪霊の神々は、1987年にエニックスより発売されたファミリーコンピュータ用ロールプレイングゲーム。
前作ドラゴンクエスト(86)のヒットを受け製作された、ドラゴンクエストシリーズの2番目の作品。前作の倍の容量を持つ1メガビット(約128キロバイト)のROMを採用し、マップの広さは前作の100×100に対して6倍の256×256の広さを持つなど、大幅にスケールアップした続編として登場しました。システム面でも、3人制のパーティを導入し、乗り物も追加されるなどパワーアップしています。売り上げは、前作の150万本に対し250万本とシリーズ第二弾にして、その後の国民的なブームを予感させるものになっています。
前作では、64キロバイトという容量の問題もあって、子供たちや初心者にRPGという遊びを知ってもらうため、コンパクトなマップに一人旅と大幅に簡略化がされていました。本作では、前作の100年後の世界となり、戦士(勇者)のローレシアの王子、魔法戦士のサマルトリアの王子、魔法使い(兼僧侶)のムーンブルクの王女とキャラは固定ですが、役割分担が導入されています。個人的には、86年当時に第1作目を遊び数年前に5、6、4と順不同でプレイしていました。ドラクエ最難易度と言われることもあり、どうにも手を付けづらかったのですが、最近遊んでみましたのでネタとして紹介します。
パッケージを開けたところ。この時点では、まだ復活の呪文でバックアップは導入されていない。内容の複雑さの割には、説明書もかなりシンプル。
当時の子供のわくわく感が封じ込められた、ある意味タイムカプセル。
ジャンプなどでバンバン煽ってましたので、有名な作品の続編として話題作には違いがないが、この時点では国民的作品となり、現在まで続くシリーズになろうとは想像できなかった。
後の勇者たちと比較しても幼くて可愛い感じ。プレイする対象の子供たちの年齢が反映されているのだと思います。その後の作品では、徐々に大人びた感じに。これもプレイヤーの年齢が徐々に上がっていったことを、映し出しているのでしょう。
こちらは、記念すべき第1作目。FC発のRPGとして、当時のPCには移植されていなかったが唯一MSXとMSX2だけは、1作目と2作目が発売されていた。その後は、エニックスがPCゲームからFCへと軸足を移してしまった。
いよいよ冒険の旅に出発!と、広大な冒険の旅へとプレイヤーを誘う。当時の子供がわくわくさせられたのもわかります。
購入待ちの行列など社会現象にまでなった第3作目。固定されたキャラが存在せず職業の概念や転職が導入され、先行していたPCのRPGのシステムがここでほぼ全て導入された。
章立てになっていたり、プレイヤーキャラ以外はAIによる戦闘と、ドラクエ独自のシステムが試され始めた第4作目。
Wiiに先行したとも言える、体感ゲーム剣神ドラゴンクエスト。
ドラクエ2の特徴として、その高難易度が上げられる。敵が強すぎたり、ヒントが少なくて謎解きが理不尽すぎたり。一作目が初心者向けに誰でも遊べるよう工夫されていたこと、その後の作品でもゲームバランスが調整され親切設計となっていったことからみても突出している。
ただし、この頃のRPGはヒントなしの理不尽な謎が普通であり、攻略情報も雑誌に頼るしかなかったので、半年とか1年とか解けないこともザラであった。また第1作目に続く続編は、エキスパート向けの高難易度になる傾向もあった。国産初のRPGといわれるザ・ブラックオニキス(84)では、続編のファイアークリスタルは魔法の概念を導入して超絶的な難易度になっていた。
ヒントなしの理不尽な謎がてんこ盛りのハイドライド(84〜86)。元ネタのひとつとなったドルアーガの塔では、ノーヒントで60階にも及ぶフロアの謎を解く必要があるなど、これ以上に理不尽だった。
PCのRPGの金字塔とも言われ40万本という驚異的なヒットとなったザナドゥ。続編のザナドゥシナリオ2では、これも超絶的な難易度となった。ドラスレjrことロマンシアのヒントなしの理不尽な謎解きも有名。またウィザードリィでも2作目は、エキスパート用のシナリオだったし、熟練プレイヤーに向けて挑戦状として出されたシナリオ4の理不尽さも有名だった。
難易度を上げているのは、マップが6倍になったわりには町の数が増えていないため町と町の間が離れていたり、ルーラがまだ自由に移動を指定できなかったり、敵のバランスが全体的に厳しめだったりする点。ヒントも少なく、船を手に入れてからは飛躍的に自由度が増し、どこに行って何をすればよいか分かり難くなっている。また、どこでもセーブのできる現在と異なり、長い復活の呪文を必要としたことも、その難易度に拍車をかけていた。特にロンダルキアへの洞窟などは、あちこちに落とし穴が設けられ、無限ループもあって厳しい。しかし、前述したようにこの当時のRPGとしては普通の難易度であり、1作目で慣れたプレイヤーに向けて第2作目がエキスパート用になることも普通だった。
プレイをした感想としては、まだ2作目ということもあり、堀井節ともいわれる独特の世界観や演歌的とも言われた感動のシナリオの度合いも少ないため、ひたすら冒険をして謎を解き、アイテムを集めるというスタイルが、この当時のRPGを思い起こさせてくれて、広大な世界を冒険(旅)しているという気分になれて好ましいと感じる。この後のシナリオでは、町に到着するとイベントが起こり、近くの塔やほこらで解決をして、次の町へ向かうという(迷いにくい)一本道のスタイルになったので、自由にあちこちを探索するスタイルが楽しい。まあ、最もロンダルキアへ到着したはいいが、ハーゴンの神殿(ラストダンジョン)にまだ入れていないんだけど。
ということで、ドラクエ史上屈指の難易度を誇るといわれる硬派なシナリオ、ドラゴンクエストII 悪霊の神々でした。
参考:Wiki ドラゴンクエスト、ドラゴンクエスト?悪霊の神々、ドラゴンクエスト?そして伝説へ、堀井雄二の項、D-navi.ドラゴンクエスト2完全攻略