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SIMPLEキャラクター2000シリーズVol.17 戦闘メカザブングル THE レースインアクション・バンダイ

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 これは、2003年にプレイステーション用ソフトとして発売された、SIMPLEキャラクター2000シリーズVol.17 戦闘メカザブングル THE レースインアクション。


 プレイステーションの中期頃から、SIMPLEシリーズと銘打ってコストを抑えて開発された廉価なシリーズが登場してきました。これは、その開発元のディースリー・パブリッシャーがバンダイと組んで共同開発した、キャラクターものを使用したシリーズの内の一つ。元ネタの戦闘メカザブングルは、ガンダムの監督を務めた富野由悠季氏の作品で、1982年~83年にかけてテレビ朝日系で放送されていたロボットアニメ。放送当時は、ガンプラのブーム期でプラモデルがそこそこ出ていたのですが、ゲームではツクダオリジナルからシミュレーションのボードゲームが数種と、それを基にしたPCゲームが発売されていた程度で、(マイナーでもないですが)必ずしも知名度が高いとはいいがたい作品でした。それが、2003年という20年以上経過した時期に何の前触れもなく突如としてゲーム化されて登場しました。


 2,000円のSIMPLEシリーズとは思えない、かっこよさ。ただし、説明書は小冊子ではなく8つ折の一枚もの。


 THE レースインアクションのタイトル通り、ロボットを使用したレースを題材とした変り種。


 画面はこのような感じ。横から見た視点でロボット(ウォーカーマシン)がひたすら走ってレースをするという内容。しかも、途中からコースを折り返してスタート地点まで戻ってくるという、製作上のコストを極限まで抑えた作りとなっている。別にザブングルではなく、エアーカーでも戦車でも何でもいいと思えますが、ウォーカーマシンを使った意味として、それぞれ固有の武器が使用でき競争相手の妨害ができるようになっている。画面下には、キャラのコメントが入るが、当然ボイスは無い。


 第一の主役機ザブングルと途中から主役機を交代したウォーカーギャリア。この2台は、設定どおりちゃんと変形、合体できるようになっている。変形することによるレース上でのメリットは、かえってタイムロスするくらいで特にありません。


 物語内に登場したウォーカーギャリアが選択できる。このゲームの一番の売りとしては、好みのウォーカーマシンを自分で操縦して、ガチャガチャと好きなだけ走り回れるところ。残念ながら、ウォーカーマシンで対戦する機能は付いていない。


 そのためただひたすら画面の右方向を目指して走り、途中で折り返して同じコースを今度は左方向へと走るという、ものすごく単純なゲーム。廉価なのが売りのシリーズなので、開発費をかけずして製作したという感じの作品。そのため、ファミ通のレビューで通常ではありえない2点を獲得したという伝説が生まれた。


 ザブングルに何の思い入れもない人にとっては、すぐ飽きちゃって2点も止む無しという感想になるかと思いますが、ザブングルが好きだったファン層に対しては、アピールポイントを抑えたえらくニッチなすき間を狙っている。ザブングル好きなら好みのウォーカーマシンに乗って、ミサイルやマシンガンを好きなだけぶっ放せるなど、これもありかと思います。何気に串田アキラ氏の歌うオープニングが収めてあるのもポイントが高い。


 ウォーカーマシンの性能差(空が飛べたり)や機体の重量などで、コース取りも変わってくる。ゲーム性には、あまり関与してない気もしますが。F-ZEROのような緻密なライン取りでベストラップを刻むとかもなく、結構運任せで大雑把なゲーム性。


 なぜ2003年のあの時期にザブングルなのかという疑問は残りますが、このシリーズガンバの冒険のパズルだとか、一休さんのクイズだとか、釣りキチ三平のフィッシング・アドベンチャーだとか、奇面組のテーブルホッケーだとか激渋なチョイス。魁!!男塾のドッジボールとか、それくにお君じゃ・・・。


 2005年にザブングルが超合金魂化された時に前後して、再生産された当時ものの1/144スケールのプラモデル。世界観を想像させるボックスアートが素晴らしい。


 このゲーム、このような世界観をゲーム化した作品といえるでしょうか。


 夕日にたたずむ、ウォーカーマシン。今の技術だったらこの箱絵そのままのレベルで3Dポリゴン化された、対戦ゲームが作れそうですな。


 2005年に突如として超合金魂化されたザブングル。ウォーカーギャリア、アイアンギアーと魂化されました。当時ものとしては、クローバー製の子供向けの超合金があった。この魂版では、結構複雑なザブングルの変形をほぼ再現した、ザブングル玩具としては究極の出来だった。


 超時空要塞マクロスのマクロスに該当する、大型母艦アイアンギアー。ロボットへの完全変形が出来る上に、ミニウォーカーマシンがいっぱい付いていて基地遊びができる。クローバー製のアイアンギアーは、今では5万円~程度のプレミアが付いています。


 これも同時期に発売された公式設定資料集。この頃は、ザブングル玩具のリバイバルラッシュで、ザブングルのプチ・バブルだったのですね。


 リアルタイムでは、ちょうど劇場版ガンダムが公開されて大変なガンダムブームの真っ最中で、ガンプラが手に入らないため、放送中だったザブングルのプラモを買っていました。このTHE レースインアクション、タイトーのフロントラインみたいに地上を歩き回ってウォーカーマシンに乗り込め、他のウォーカーマシンと戦える仕様だったら、もう少し魅力度も大きかったと思うのですが、2003年のこの時期にニッチな層にしか受けないザブングルのゲームにそんなにコストもかけられないでしょうしねえ。


 ということで、現在でも500円程度で入手できるわりには、見所満載のSIMPLEキャラクター2000シリーズVol.17 戦闘メカザブングル THE レースインアクションでした。



参考:Wiki 戦闘メカザブングル、SIMPLEシリーズの項、SIMPLEキャラクター2000シリーズ公式サイト、ニコニコ動画

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