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20世紀 2016年5月号・クレタパブリッシング&DOS/V POWER REPORT 2018年4月号・インプレス

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 20世紀 2016年5月号は、クレタパブリッシング社発行のムック本。同社より出ているタンデムスタイル増刊号。タンデムスタイルは中高年向けのバイク雑誌だが、クレタパブリッシングは昭和40年男という雑誌も出版しており、どちらかというとそちらの増刊といったほうが近い。発売時700円ほどだったが買い逃しており、すぐに売り切れて早々にプレミア値が付いていた。なんとか、発売時の価格に近いものを見つけたため購入した。


 20世紀に起こった出来事について詳細に特集をするといった内容。今号はアーケードゲーム(ゲームセンター周りでの出来事、トピックス)を取り上げている。発売時に評判となり、すぐに売り切れたムック本なのだけど、その評判通り内容はなかなか深い。


 インベーダーの西角友宏氏、ぜビウスの遠藤雅伸氏、ハイスコアガールの押切蓮介氏のインタビューが収録。


 中でも目を引くのが、この特集の最大の売りとも言えるインストラクションカードの紹介。前述のようにアメリカではカラフルなアップライト筐体が主流だったが、日本では汎用のテーブル筐体がメインだった。そのためゲームを思い出させるアイテムとして、日本人的にはテーブル筐体に挟んであったこちらの方が大きいのかも。これのみ書籍として出版したら、そこそこいけると思う。


 代表的なゲーム、ゲーム機類はしっかりと紹介されている。ほとんどのレトロゲーム特集ではここまでだと思いますが、この本の他との違いは、ゲームセンターにまつわる周辺事情、当時の風俗などもしっかり収録されている点。


 ゲームセンターやゲームコーナーには欠かせないアイテムのひとつだったジュークボックス。


 こちらもゲームセンターには欠かせないピンボール。


 アタリ社のブッシュネル氏とアタリ社のグラフィカルな広告、ちらし類。


 当時もののシャープの広告や、もぐら叩き(トーゴー)のちらし?なども収録。


 これまた外せない10円ゲーム。


 直接ゲームセンターとは関係ないけど、レトロなうどん、らーめん類の自動販売機ネタも。この雑誌が発売された頃、ちょうど書籍が発売されたり、マスコミで取り上げられたりと、この懐かし自販機ネタが注目され始めていた。


 ということで、クレタパブリッシング社の20世紀 2016年5月号でした。プレミア的な価格で買うのはどうかと思いますが、定価に近い価格で見つけられたらお勧め。昭和40年男もそうですが、このクレタパブリッシング社の取材力、素晴らしい特集を組まれてなかなかあなどれません。


 [特集 レトロゲーム、進化中。] DOS/V POWER REPORT 2018年4月号は、DOS/V POWER REPORTという雑誌の4月号。前半の半分ほどが、レトロゲームの特集記事になっています。今年の3月に発売されて、その時にはちょっとした話題となっていました。発売と同時に手に入れているのですが、やっと今頃になって紹介します。


 このDOS/V POWER REPORTという雑誌はこれまで読んだことはなかったのですが、自作パソコンとかパソコンのパーツとかそういった関連の雑誌のよう。そのため、この特集は従来の読者からは不満も出たようです。レトロゲーム専門誌というわけではなさそうですが、実に丁寧に特集を組まれています。まずはコンシューマの歴史。


 ファミコン、スーパーファミコン、PCエンジン、メガドライブ、ゲームボーイなどのゲーム紹介。代表的なものが選ばれているというよりは、記事を書いたライターさんの選択により思い入れの深いものが選ばれているという感じ。どちらにしても90ページ足らずでは入りきるわけもないので、思い切った取捨選択がされてます。


 元がパソコン雑誌のため、レトロパソコンの記事も充実している。個人的にはこちらが目当て。


 NEC、富士通、シャープなどの代表的な機種やMSX、ぴゅう太などのホビーパソコン。MSXには松下、ソニー、三洋、東芝、日立などが参加していましたので、日本の家電メーカーが一番輝いていて良かった時期なのかも知れません。


 数は多くないですが、パソコンゲームも紹介している。


 ザナドゥ、ハイドライド、ウルティマ、ウィザードリィ、信長の野望、ダンジョンマスター、太陽の神殿など。今見ると、目が痛くなりそうな原色のMSXのゲームも紹介。この当時は、これが綺麗に思えて感激した。


 その他、アーケードゲーム。


 基盤など。


 1ページほどですが、アダルトゲームも。


 レトロハードの販売業者ということでBeep秋葉原店、レトロゲームが現役で遊べるゲームセンター、自宅をゲームセンターにされた方、駄菓子屋ゲーム、ピンボール、ゲーム音楽と盛りだくさん。


 レトロゲーム関連のイベントやイベントでのインタビュー記事なども、3本掲載されている。


 ムック本ではなく雑誌の特集記事なので90ページほどとそれほど多くはありません。深くマニアックな記事というよりは、広く浅く万遍なくレトロゲームの現在を取り上げているといった印象。よく出来た特集記事なので、バックナンバーやKindle版で現在も入手可能なようですから、まだ読んでいない方にはお勧めします。

参考:20世紀 2016年5月号・クレタパブリッシング、DOS/V POWER REPORT 2018年4月号・インプレス

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