ダンジョン&ドラゴン1&2 ツインパックは、2000年にアメリカで公開されたダンジョンズ&ドラゴンズの映画化作品であるダンジョン&ドラゴンと、その第2弾となる2005年のダンジョン&ドラゴン2をひとつにしたBOXセット。ちなみに2015年には第3弾ダンジョン&ドラゴン3 太陽の騎士団と暗黒の書も公開されている。
製作、監督を担当したコートニー・ソロモン氏は、熱狂的なダンジョンズ&ドラゴンズのファンで20才の時に映画化権を獲得したらしい。その後、10年の歳月をへてようやく映画化された。ただかなりの低予算映画で、CGも未成熟な時代であったことから駄作の烙印を押されてしまった。しかし、ダンジョンズ&ドラゴンズのブランドというものは強く、その平凡な興行成績にもかかわらず続編が作られて、日本でも劇場公開されるなどされている。
こちらが、1985年に新和より発売された日本で最初のダンジョンズ&ドラゴンズであるDungeons & Dragons Basic Rules Set 1。そのBOXの色から、通称赤箱と呼ばれている。
パソコン誌やゲーム雑誌の紹介では、必ずといってよいほどドラゴンクエストが参考にしたウィザードリィ、ウルティマはこのDungeons & Dragonsを基にして生まれたと、赤い箱とともに紹介されていたため、この赤箱を手に入れればDungeons & Dragonsが満喫できると考えてしまいがちですが、これはベーシックセットにすぎず1〜3レベルのキャラクターとダンジョンでの冒険でしか遊べないもの。この後もレベルに応じて「青箱」「縁箱」「黒箱」とそろえる必要があるという、非常にお金のかかる遊びでした。
第一作目はダンジョンズ&ドラゴンズという期待に反して、かなりのB級テイストが漂う作品になっている。当時、VHSで手に入れたが最後まで見通すことができなかった。この時期は、ロードオブリングが世界的な人気を博しており、やりようによってはいくらでもヒットする可能性があった題材だとは思いますが、予算や製作側の事情からそれが生かしきれなかったという印象。
2005年のダンジョン&ドラゴン2の方は未視聴なのですが、監督や製作、脚本などスタッフがすべて変わっている。物語は前作とはつながらず、ダンジョン&ドラゴンの続編ではないらしい。CGの技術がかなりこなれてきたためか、結構評価も変わってきているよう。第3作目ダンジョン&ドラゴン3 太陽の騎士団と暗黒の書はさらに出来が良くなっている模様。未確認情報ですが、さらに続編も計画されているよう。
思い切りB級映画なのですが、ダンジョンズ&ドラゴンズ関連作品ということで、ダンジョンズ&ドラゴンズグッズのひとつとして手に入れておきたかった。
この映画に関して、一番意味不明なのはその邦題。邦題は複数形は単数形にするという習慣があるそうで、ダンジョンズ&ドラゴンズをわざわざ直してダンジョン&ドラゴンとしている。ダンジョンズ&ドラゴンズの権利を取得して作られた作品ということが一番の売りなのに、それを台無しにしてしまうとは。そもそもカタナナに直しているだけで、竜と地下城砦とか邦訳しているわけでもないのに。ブランド名を変更して、わざわざB級っぽくするのはどうなんでしょう。
結構、最後まで見通すのがつらい作品ではありますが、そのうち時間があるときに視聴したいと思います。ロードオブリングだけでは物足りないダンジョンズ&ドラゴンズファン、ファンタジー映画に飢えている方にお勧めかな。ダンジョンズ&ドラゴンズと名の付くものであれば、何だって反応しちゃう人にお勧め。ダンジョン&ドラゴン1&2 ツインパックでした。
参考:Wiki ダンジョン&ドラゴン(映画)、ダンジョンズ&ドラゴンズの項、ポンコツ映画愛護協会『ダンジョン&ドラゴン』