ということで、お気楽散財日記と雑記。以前、仕事場が市街地にあった頃は、週末にはブックオフやらハードオフなんかを巡回コースにしていて、ちょっとのぞいてみたりしていた。100円コーナーとかリサイクルショップ探索は楽しいけれど、確率的にはほとんどめぼしいものは見つからない。その点、アマゾンだとピンポイントで欲しい物が探せるので、そんな掘り出し物を探す楽しみにはまっています。
MSXマガジン 永久保存版2・(古本/アスキー) 2,980円(送料250円)
MSXマガジン 永久保存版2は、2002年にアスキーより発売されたMSXマガジン 永久保存版の第二弾として、翌2003年に発売された。この2002年という年は、アスキーより発行されていたMSXマガジンが休刊してから10年目という節目であり、2003年はMSXというハードが誕生してから20周年という節目の時期だった。80年代から90年代にかけて、発行されていたMSXマガジンが10年ぶりに復活したということで、アマゾンの書籍ランキングで1位になるなど、当時は結構な話題となり、その結果MSXマガジン 永久保存版は第3弾まで発売された。
市場では10年ほど前に終了したMSXというコンピュータの規格が、2000年代になってあらためて動き出したということから、当時を知るものには驚きの企画だった。MSXマガジン 永久保存版では、公式のMSXエミュレーターであるMSXプレイヤーが紹介され、MSXマガジン2ではUSBでウインドウズPCに接続するとMSXのゲームで遊べるカードリーダーが、MSXマガジン3ではMSXのハードを蘇らせた1チップMSXが登場した。このMSXマガジン第一弾は、アスキーの予想外に売れたようで、MSXマガジン2、MSXマガジン3の発売時にも再販されるほどだった。
このムックの一番の売りは、当時の市販ゲームが十数本収録されていること。こちらは、アーケードからMSXやファミコンにも移植されたぺんぎんくんWARS。向かい合ってボールを投げる、卓球とドッチボールを組み合わせたようなゲーム。デパートの電化製品売り場に置いてあったMSXのデモ機でよく遊んでいた。
アスキーより発売されていた、ロボット対戦のウォーロイド、MSXには珍しかった多人数参加型RPGのダンジョンマスター、ぷよぷよのルーツともいわれる魔道物語1-2-3などが収録されている。
ゲームも懐かしいけれど、当時の記事を再現したうーくんのソフト屋さん、桜玉吉氏ののんきな父さんなど、紙面そのものも当時のMSXマガジンの雰囲気を醸し出している。
なぜ、今更になって十数年前のムック本を買ったかというと、MSXマガジン 永久保存版1と3だけ持っていて、2は持っていなかったから。保存版3は、2005年当時書店で買い、保存版1の方は同時期にブックオフで買った。2だけ持っていないまま、10年ぶりに3冊揃ったということになる。もうひとつは、この手の書籍はプレミアが付いていて、アマゾンでもオークションでも高かったけど、ここのところ値段が落ちいてきて、保存版1だと1,500円~、保存版2だと3,000円~、保存版3だと10,000円~くらいとなっているということもある。オークションでも似たような値動き。何故このような差が付いているのかというと、保存版1は何度か再版されていて数が多いということと、1と2に収録されているMSXプレイヤーがXP以降のパソコンでは動作しないとことがあるのかも。動かないのは残念だけれど、MSX復活祭りの思い出、記念ということで持っておきたかった。
この永久保存版2の内容ですが、保存版1が売れたということと、西和彦氏が新しいハードとしてMSXを復活させるということから、期待感に満ちていて楽しい。80年代には孫氏やビルゲイツ氏と並ぶカリスマだった西氏が、MSXという自身が企画したハードを使って新しいことを仕掛けるということが、夢があって楽しいものだった。結局、2005年の第3弾の以降は発売されず、その後はMSX関係では表立った動きはないまま。2013年は30周年と言う節目になるのですが、この時はアスキーのウェブマガジンで特集記事が組まれたくらいで、20周年に雑誌とハードが復活した時と比べると寂しいものでした。ということで、MSXという規格自体も懐かしいし、2000年代初頭のインターネットの空気が封じ込められている意味からも、2重に懐かしい一冊でした。
べーしっ君 四コマアニメDVD①・(中古/ネオプレックス・エンジン) 1円(送料350円)
べーしっ君は、アスキー発行のPC誌、ログインに1984年より連載が開始され、MSXマガジンやファミコン通信にも連載されていた荒井清和氏の四コマ漫画。こちらのべーしっ君 四コマアニメDVD①は、2003年にたのみこむの企画で受注生産が決定して発売された、べーしっ君のOVA版。
今回買ったものの中では、一番期待していて届くのが待ち遠しかったもの。本当は、書籍、コミックス版が欲しかったのだけれど、書籍はアスキーコミックスより90年代に発売されて以降、再販や新版などが出ていないみたいで、プチプレミア価格が付いていた。
DVD版のほうは、べーしっ君の四コマ漫画を30本収録している。アニメ化、OVA化とはいっても、フルカラーでべーしっ君が動くというようなものではなく、四コマ漫画そのままの画像に、エフェクトで動きやせりふを表示しているといったもの。注文数300本ほどで生産が決定されたようで、アニメスタジオが製作した本格的なものというよりは、PCで製作したといった感じ。ちなみに①とナンバーは付いているが、これのみで完結している。声優の加藤精三氏がお亡くなりになった今となっては、二度と実現しない企画なので、そういった意味でも永久保存版。
このOVAの一番の売りは、べーしっ君に古谷徹氏、べーしっ君の父に加藤精三氏と、巨人の星親子コンビを起用している点。べーしっ君は巨人の星のパロディという側面をもっているので、これが実現しなかったら、このOVAの価値が半減していたかも。古谷氏がよく引き受けてくれたなという感じもしますが、古谷氏はMSXマガジン誌のインタビューにて、MSXユーザーだったことを明かしているため、べーしっ君をやることにも、特に違和感はなかったのかも。すぽーんとかすぽぽぽーんなど、べーしっ君独特の擬音も、古谷氏がセリフで再現してくれています。もうひとつの売りは、本編より長い作者の荒井清和氏のインタビューが収められていること。
タオルやTシャツなど、べーしっ君のグッズも発売されているけれど、これも一種のファングッズとでもいうべきものといえるでしょう。何より1円からという価格が嬉しい。ログインやMSXマガジン、80年代のファミ通などを読んでいた人にお勧め。
WAVE〜ウェーブ〜1、2(ヤングチャンピオンコミックス)・(古本/秋田書店) どちらも1円(送料250円×2)
WAVE〜ウェーブ〜は、2007年よりヤングチャンピオン誌に連載された原作 藤村ZEN氏、監修 藤下真潮氏、漫画 THE SEIJI氏の作品。ホ○エモンをモデルにしたとおぼしきIT長者の回想録より物語が始まる。時代は、そこから現在より一気に飛んでパソコン文化の黎明期1980年代へ。そこで、黎明期のコンピュータ業界を舞台に、のし上がろうとする3人の若者を主人公に描く。
この漫画の素晴らしいところは、80年代当時のコンピュータ業界の裏事情を描くとともに、実名で当時の実機が登場しているところ。PC-98、PC-88、ファミコン、ディスクシステムは当然ながら、カシオの最廉価MSXのPV-7やカシオのポケコンPB-100、富士通のFM-77AVなど、時代を彩った名機が登場している。
PB-100が活躍する漫画は、世界広しと言えどもこれだけであろう。そういった意味では、超貴重。
作者のTHE SEIJI氏は、ゲーム会社でゲーム製作にも携わった経歴の持ち主の様。成年誌に掲載された作品なので、昔を回顧するほのぼの漫画という路線ではなく、IT版のナニワ金融道とかミナミの帝王とかああいったアダルトな乗り。監修の藤下真潮氏の解説がこちら。
ヤングチャンピオン誌から連載が移って、コミックスは2巻までで止まっているみたいです。アダルトな要素も含まれているので、万人にお勧めではないですが、FM-77AVとかカシオのPB-100とかというキーワードにビビっとくる方にはお勧め。
成龍 アクションDVDセット (中古/ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン) 1,000円
こちらは、2007年にユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンより発売された、ジャッキチェンの映画を3本セットにした成龍 アクションDVDセット。この企画が好評だったのか、成龍 アクションDVDセット2、成龍 アクションDVDセット3が発売されています。
こういうジャッキー・チェンの詰め合わせみたいな企画は、わりと何回もされていて、ジャッキー・チェン〈拳〉シリーズ Box Set1、2なども売られている。アマゾンでDVDを買うと送料が固定で350円なため、1円であったとしても351円からということになる。3本買うと送料だけで1050円。そう考えると、送料込み1,000円という価格は魅力であったため購入。
収録されているのは、五福星、ヤングマスター、バトルクリーク・ブローの3本。見事にばらばらな作品群。
ヤングマスター師弟出馬は、80年の作品。香港で記録的なヒットを飛ばし、古いカンフー映画から新しい映画へと移ろうという時期の記念碑的な作品。ここから、ドラゴンロード、プロジェクトAへと繋がった。バトルクリーク・ブローは、81年製作の香港・米国合作映画。ジャッキー・チェンの全米進出第一弾。ジャッキー・チェンは、81年のキャノンボール、85年のプロテクターでも全米市場に挑戦していますが、なかなか上手くいかなかった。アメリカ人がジャッキーを発見したのは、95年のレッド・ブロンクスから。ここから、ラッシュアワーやジャッキーのアニメなどハリウッドスターへと上り詰めた。五福星は、1983年に公開されたコメディ映画。日本ではジャッキー作品と認知されているが、実際は香港の人気スターを集めたサモ・ハン・キンポーの映画で、ジャッキーはゲスト出演のみ。
そこそこの知名度はあるけれど、単品で売るには厳しいというような作品が集められている様です。第二弾は6本の作品が収められていますが、新ポリス・ストーリー、奇蹟/ミラクル、レッド・ドラゴン/新・怒りの鉄拳、ファイナル・ドラゴン、ジャッキー・チェンの秘龍拳/少林門、ジャッキー・チェンの飛龍神拳という微妙なラインナップ。第3弾では7本組で、成龍拳、少林寺木人拳、蛇鶴八拳、龍拳、クレージー・モンキー/笑拳、カンニング・モンキー/天中拳、醒拳という拳シリーズでまとめた、なかなかのラインナップ。価格も10,000円から中古で2,000円くらいとなかなかのお値打ち価格で出ています。
ということで、次は成龍 アクションDVDセット3かな。また詳しく調べて、それぞれネタとして紹介します。
崖の上のポニョ・(中古/スタジオジブリ) 1,199円(送料350円)
崖の上のポニョは、2004年のハウルの動く城に続く宮崎駿監督の作品で、2008年に公開されたスタジオジブリ作品。千と千尋の神隠し、ハウルの動く城、崖の上のポニョと宮崎作品の評価が最も高まり、観客動員数も膨れ上がった頃の作品なため、DVDの出荷本数も多いためかジブリ映画、宮崎監督作品としては、まだなんとか安く入手できる一本。
人魚姫を下敷きにした作品で、一番のトピックスはCGを一切使わず手書きに拘った作品だということ。全米でもディズニーの配給で公開され、千と千尋の神隠しの1.5倍となる配給収入を記録した。
宮崎監督は、小さな子供に向けて作ったと公言しており、藤岡藤巻と大橋のぞみさんの歌った主題歌も大変な話題となった。大橋のぞみさんだけではなく、藤岡藤巻コンビを起用したのは、小さな子供とお父さんという組み合わせを意識したからだとか。
本編ディスクと特典ディスク。特典は、シナリオと予告映像、ジブリがいっぱいコレクション。格安だったけれど、アンケード葉書、ジブリのカタログなども付属していたのは嬉しい。
子供向けに作られた映画ではあるが、宮崎監督の生死観や宗教、哲学など深いテーマも忍ばせてある。そのため、見た印象とは裏腹にすっきりとは理解できない内容になり、そのことによって作品世界に一定の深みが生まれている。
なによりこの映画の魅力は、ディズニーが失ってしまった手書きの鮮やかなアニメーション世界というところにあるのでしょう。また詳しく調べて、ネタとして紹介します。
遊遊 フォーメーションZ・(新品/メディアカイト) 1円(送料350円)
遊遊 フォーメーションZは、前回も紹介したメディアカイトのウインドウズ用の廉価ソフト。こちらは、1円と言う価格にも関わらず未開封の新品でした。まあ、実質は351円ですが、シュリング未開封というのは嬉しい。
フォーメーションZは、ジャレコより1984年に発売されたアーケードゲーム。85年には、ファミリーコンピュータ、MSXにも移植されている。ジャレコのファミコン参入第二弾。超時空要塞マクロスのヒットにより、戦闘機にも変形できるロボットが流行っていた頃で、ボーステック、ナムコより超時空要塞マクロスのゲーム化、ゲームアーツよりテグザー、ヴォルガード(dbソフト)、VASTER(セサミジャパン)、エクイテス(セガ/アルファ電子)などが発売されていた。
ゲーム画面は、地表と宇宙の2画面。ロボットから戦闘機形態へはいつでも変形できるが、戦闘機のままでは燃料を消費してしまう。ロボット形態へと変形して、地表の戦車や地雷を叩きつつ、エネルギータンクを取ってエネルギーを補充する。地表は、そのうち切れて海洋面になるのでそこで戦いつつ、一定面進むとロケットブースターが付いて宇宙へと飛び出す。面白そうなのだが、弾が当たり辛くってすごく難しいゲーム。それほど、人気は出なかった様思います。
ということで、掘り出し物探し感が一杯のメディアカイトのシリーズ、遊遊 フォーメーションZでした。こちらも、また詳しく調べてネタとして紹介します。