こちらは、ファミコン生誕20周年に太田出版より発行されたファミリーコンピュータ 1983-1994。
ファミコン生誕20周年を記念して、2003年に東京都写真美術館で開催されたテレビゲームを文化として捉えた展覧会「レベルX テレビゲームの展覧会」の図録として発売されたもの。ファミコンの全ソフト1252本が写真とともに紹介されています。今年2013年が、生誕30周年にあたりますので、もうそれから10年が経過したことになります。
この2003年辺りというのは、ネットの普及も相まって古い情報が入手しやすくなり、オークション等の発達で古い玩具が流通し始めるなど、ある種のレトロブームみたいなものが起こりました。復刻玩具が発売されたり、お菓子の復刻パッケージみたいなものが限定で売られたり、或いはお宝発見!みたいなリサイクルショップが次々と登場したり。これは、そのような潮流の中で発行されたもののひとつだと思います。同時期にファミコンのソフトを網羅した豪華本ファミ・コンプリートや、メガドライブのソフトを網羅したメガドライブ大全、ソフトバンクのPC誌Beepの記事を復刻したBeep復刻版など、数限りなく出ていました。
中身は、ファミコンのソフトパッケージ写真を年代別(発売順)に並べています。
数が多すぎて紹介しきれない分はひとまとめに。
スーパーマリオやドンキーコングなどの重要な作品は、半ページを使って。
スーパーマリオの元となったスーパーマリオブラザーズ。
タレントものとしては、最も有名なたけしの挑戦状。
基本的にソフト本なので少しですが、同時代の様々なハードや、宮本茂氏、糸井重里氏、堀井雄二氏、中村光一氏、田尻智氏など、ファミコンを語る上で重要な人々のインタビューも収録されています。
企画、監修が、レベルX テレビゲームの展覧会を開催した東京都写真美術館なので、類似の他の書籍と比べて学術的なところが特徴。
日本のTVゲーム文化の育ての親ともいえる山内溥氏のあいさつより始まる。
第一刷分ですな。当時の価格は2,500円。紹介しようと思ったのは、オクで1,200円ほどで落とせたため。ファミ・コンプリートなどは、アマゾンで10,000円以上の値が付いていたりします。
現在のことはそれほど詳しくないのですが、生誕30周年ということで様々な書籍やカタログ本などが発売されているようです。また、このようなエミュレータ本などでも、全ソフトの紹介などがされていることがあり、これもカタログ本として代用できます。
ファミコーコンピュータ本体。1983年7月15日発売。据え置き型ハードとしては第3世代にあたり、これが最初ではないのですが、現在のゲーム文化の源。
光線銃。1984年2月2日発売。70年代にヒットしており、歴史自体はファミコンより古い。
ファミリーベーシック。1984年6月21日発売。ファミコンがファミリー“コンピュータ”たるゆえん。
ファミリーコンピュータロボット。1985年7月26日発売。開発者は、横井軍平氏。G&Wやゲームボーイの開発者で任天堂を支えたもう一人の神。
ファミリーコンピュータ ディスクシステム。1986年2月21日発売。途中で失速してしまったが、磁気ディスクのドライブを15,000円で発売したのは、画期的で驚異的だった。
ツインファミコン。1986年7月1日発売。シャープより発売された互換機。
ということで、2003年に太田出版より発行されたファミリーコンピュータ 1983-1994でした。もうこの頃から10年もたつんですな。ファミコンを懐かしがっていた時期が、すでにもう懐かしいというわけがわからない状態になっています。
参考:ファミリーコンピュータ 1983-1994/太田出版、Wikiファミリーコンピュータ、ファミリーコンピュータ周辺機器の項