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太陽のしっぽ WILD・PURE・SIMPLE LIFE・アートディンク

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 これは、1996年にアートディンクより発売された原始生活ゲーム、太陽のしっぽ WILD・PURE・SIMPLE LIFE。


 あまりにも古いネタが続きましたので、新めのものを。といっても、18年も前のものになります。プレイステーション1の時期に数多く発売された、ゲームという枠組みを超えた実験的な作品のひとつ。ジャンル分けが難しいですが、アクション、謎解き、成長の要素を組み入れた、シミュレーションといったところ。作者は、アクアノートの休日、巨人のドシンの飯田和敏氏。


 WILD・PURE・SIMPLE LIFEの副題が付いており、裏面の解説にはけものをみがけ!のコピーが。原始生活ゲームの名のとおり、原始人となって原始生活を体験するという内容。今ではクソゲー扱いされることも多い作品ですが、当時のファミ通では8、8、8、6の40点満点中30点と、殿堂入りシルバーの得点を与えられるほどの評価がされていた。


 作者の飯田和敏氏が、多摩美術大学油絵科卒ということもあって、パッケージにもアートよりの雰囲気が漂う。当然、当時としてもそれが売りだった。


 説明書とCDにもアートイメージで統一されている。なんだかんだいっても、このような作品は他にはなかった。


 ゲームは、原始人となってポリゴンで作られた仮想の原始世界を自由に散策するというもの。仮想の海を散策するアクアノートの地上版といった趣。実在する魚を使いリアルさを売りにしていたアクアノートとは異なり、原始人も動物もコミック調になっている。日が昇ってやがて日が沈む原始世界を走り回っていると、いきなり原始人が寝てしまい操作不能になるなど、従来のゲームという概念からははみ出す要素があちこちに加えられていた。


 ゲームの文法的な方向からは、落ちている食べ物アイテムを食べることで成長する要素が入っている。原始人は、生命力、腕力、ジャンプ力、繁殖力など様々なパラメータを持っているが、マスクされておりプレイヤーからはわからない。落ちているアイテムを食べることで、少しずつパラメーターが上がる。各地に散らばる遺跡から紋章を入手することでも、水泳が可能になったりとパワーアップする。


 基本的に自由で、しなけらばならないことは少なく、やりたいようにやるのが目的のデザインだが、ゲームの文法的な目的やエンディングも入っている。繁殖力を上げて仲間の原住民を増やし、パワーアップしてマンモスを狩れるようにする。マンモスの牙を持ち帰り、牙をくみ上げて塔を作って太陽のしっぽに到達するというもの。マルチエンディングとなっており、シュールなエンディングが数種類ほど用意されている。


 あちこちにシュールな要素や、前衛的な試みがされており、(子供でも遊べないことは無いが)大人向けの作品。ファミコンで大きくなった子供が、そのままプレイステーションに移行して、ゲームが子供のものではなくなり始めた時代を示している。


 プレイステーション初期に登場して、非ゲーム的な作品として話題となったアクアノートの休日。プレイステーションでは、それまでゲームをしなかったライトユーザーの取り込みとともに、ゲームの枠をはみ出す試みが多くなされていた。


 特に決まった目的も無く、ポリゴンで形成された仮想空間(仮想の海)をうろつく、環境ソフトの走りともいえる作品。アクアノートの休日は、ヒットしたため続編がいくつも作られた。


 アートだとか、お洒落方向の意匠を施されていたのも、この時期の非ゲーム的作品の特徴。プレイステーション自体が、ROMカセットに代わりCD-ROMを使用していたりだとか、AV機器やウォークマンのような音響機器の様でもあった。


 飯田氏の作品ではないが、同じアートディンクの環境ソフト的な風のノータム。気球で自由に空の散策を楽しむというもの。ゲーム性はかなり低かった。


 アートよりではないが、同じような方向性のエニックスのグーグートロプス。マンモスを狩るのが目的で、原始人がいきなり寝てしまうなど、太陽のしっぽからの影響が見られる。変わった方向性のゲームとしては、エニックスにはAI(人工知能)を使用したアストロノーカという作品もあった。


 見た目は普通のゲームっぽくなってますが、これもかなり変わった作品のよう。プレイステーション1の時期には、このような非ゲーム的な変わった作品が一つのジャンルになるほど数多く出ていた。


 個人的な感想としては、広いのだけど延々と同じ風景が続く作りなので、すぐ飽きます。プレイステーション初期には効力のあった、アートっぽい方向性というのも現在では効力を失っています。ただ、原始世界を自由に散策できるという体験は、してみたいかと問われればしてみたいと思えますし、それをかなえられるという意味では、現在でも十分通用するのではないかと思います。プレイステーション出始めの頃は、様々な新しい試みがされて、ファミコンなどの頃に匹敵する位、わくわくさせられるような時期だったよう思います。



参考:Wiki 太陽のしっぽ、アクアノート休日、飯田和敏、アートディンクの項

プロジェクトA Project A A計劃・ユニバーサルジャパン

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 プロジェクトA(A計劃、Project A)は、1983年に公開された香港映画。


 ジャッキー・チェンのデビュー10周年に、主演、監督、武術指導、脚本をジャッキーが勤めた記念すべき作品。構想4年、製作に2年を費やしたジャッキーの代表作にして、未だに最高傑作と言われることも多い映画です。また、それまでの酔拳、蛇拳、ヤングマスターなどの古典的な香港カンフー映画から、スピードを重視した現代的な作風へと脱皮を遂げた作品でもあります。


 舞台は、1900年代のイギリス植民地下の香港。ジャッキー扮するドラゴンの所属する水上警察と、ユン・ピョウ扮するジャガーの陸上警察が、反目しながらも協力して、香港の海を荒らす海賊を退治するストーリー。そこへサモ・ハン・キンポー扮する盗賊も絡んできて、当時の香港映画3大スターにして中国戯劇学院の七小福3人組が競演した作品でもありました。

 
 当然、日本でもヒットを記録して、ブルースリーとは異なるコミカルカンフーで注目を集めていたジャッキーの人気が、本物へと変わるきっかけとなりました。中でも有名なのが、20メートルの時計塔からの落下シーン。危険なアクションもスタントを使わず自分でやることが香港時代のジャッキーの売りであり、CGもない時代ですから、実際に3回も落下しています(本編とNG集で3回とも見れる)。その他にも、今見ると計算されつくしたアクションが詰め込まれています。また、若いためハリウッド進出以降のものと比べても、アクションの切れが格段に速い。


 80年代以降のジャッキー人気を決定付けた作品で、続編としてプロジェクトA2、3大スターの競演作として、スパルタンX、サイクロンZと、続々とジャッキー映画が作られていきました。この時代のジャッキーは、バトルクリークブロー、キャノンボール、プロテクターとまだハリウッド進出は成功していませんでしたが、日本での人気は最高潮に達していたと思います。


 続編プロジェクトA2。サモ・ハン、ユン・ピョウの3大スター競演はなりませんでしたので、幾分か地味。それでもゲーム化されるなど、注目を集めました。個人的には、ポニカから発売されてたMSX2版が印象深い。


 2004年に講談社より発売されたジャッキー本、ジャッキチェン最強伝説。マイナーなものからメジャーなものまで、ジャッキー主演の映画を紹介しています。


 当然、このプロジェクトAは、ジャッキー映画の金字塔という扱い。


 当時の思い出としては、劇場に見に行ったよう記憶しています。この頃は、2本立て3本立てで入れ替えもありませんでしたので、新作から、日本で公開されていなかった旧作、主役でなくカメオでゲスト出演したものまで含めて、次々とジャッキー映画が上映されていました。まだゴールデン洋画劇場など、地上波でも頻繁にカンフー映画が放送されていました。その後の漫画やゲームなどに与えた影響も大きいものだったと思います。


 ということで、明るく楽しい80年代ジャッキーを象徴する一本。ジャッキー・チェンのプロジェクトA(A計劃、Project A)でした。



参考:Wiki プロジェクトA、ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポーの項、ジャッキーチェン最強伝説/講談社

ポリス・ストーリー/香港国際警察 Police Story 警察故事・ユニバーサルジャパン

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 ポリス・ストーリー/香港国際警察 Police Story 警察故事は、1985年に公開されたアクション映画。


 ジャッキー・チェンが監督・脚本・主演・武術指導をこなし、香港映画50周年記念として公開された作品。プロジェクトAと並んで人気、評価とも高い作品で、ジャッキー自身もベストの作品に上げたり、お気に入りの一本としている。大ヒットとなり続編が4本も作られて、2004年には香港国際警察/NEW POLICE STORY(新警察故事)として新作も作られている。


 物語は、香港警察のチェン刑事は大掛かりな捜査の末、香港最大の麻薬組織のボス、チュウ・タオを捕まえることに成功する。チュウを有罪に持ち込むため、裁判を維持するための証人の保護にチェン刑事が当てられるのだが、その過程でチュウの罠により濡れ衣を着せられてしまう・・・。


 現代劇のため荒唐無稽でコミカルな要素は少なく、わりとリアリティを重視した内容になっています。ただ、乗りに乗っている時期のジャッキー映画のため、ストーリーとは直接関係のない部分にギャグが散りばめられています。警察署で留守番をしているジャッキーの元に次々と電話がかかってきて、4、5人と同時に話しているうちに会話の内容が混線してしまうという、ドリフのコントみたいなことやっています。


 しかしこの作品で話題となったのは、やはりスケールの大きなアクション。オープニングではスラム街に車ごと突っ込み、斜面を駆け下り傘を使ってバスに飛び移ってチュウ・タオを逮捕します。ラストではデパートを舞台に大立ち回りを繰り広げ、クライマックスにはプロジェクトAばりのポールを滑り降りる落下シーンが用意されていました。これらは、日本のバラエティ番組でも取り上げられるなどしましたので、ジャッキーアクションの中でも特に有名なシーンの一つだと思います。


 宣伝にも使われたポリスストーリーの顔とも言える白バイに乗るジャッキー。実は、劇中では白バイで活躍するシーンは無い。


 この頃は、若くて乗りに乗っている時期のため動きもシャープで、なおかつワイヤーや特撮も使っていない本物のアクションを見ることが出来ます。公開当時は全然知りませんでしたが、これらのジャッキーのアクションやスタントには、アメリカのトーキー時代の喜劇役者バスター・キートンやハロルド・ロイドの影響があったんですね。後年、ハリウッドで認められたのも、これらによる部分も大きかったのかも。


 2004年に講談社より発売されたジャッキー本、ジャッキーチェン最強伝説。


 ジャッキーの代表作の一つにして、ジャッキー自身のマイベストムービーという紹介のされ方をしています。


 うっちゃんもまねした有名なバスのスタントシーン。このようなシーンからもバスター・キートンの影響やオマージュが見て取れます。


 カンフーアクションもとにかく技の切れがいい。後年のハリウッド進出後のものと比べると、とにかく動きまくる。日本での人気も最高潮の頃で、まさにジャッキー全盛期を代表する一本。


 ヒット作のため続編がたくさん作られているのですが、88年のポリス・ストーリー2/九龍の眼では、なぜか公開時のタイトルは九龍の眼/クーロンズ・アイのみでポリスストーリーの文字は無し。96年の第4作目警察故事4ではファイナル・プロジェクトと、こちらもポリスストーリーの文字はない。そのくせ94年の重案組には、関係ない作品なのに新ポリス・ストーリーの邦題が付けられています。また2004年の香港国際警察/NEW POLICE STORYは、新警察故事と続編ですがストーリー上の繋がりはありません。ポリスストーリーのタイトルを使って宣伝したいんだか、したくないのだか、よくわからない。


 当時の思い出としては、劇場に見に行ったと思います。この頃は、ゴールデン洋画劇場や日曜ロードショウなどでも盛んにジャッキーの映画が上映されていました。ファミコンではありませんでしたが、ポニーキャニオンよりMSXにゲーム化もされていて、デパートの試遊機などで遊んでいた思い出もあります。このポニカのジャッキーゲーム(プロジェクトA、スパルタンX、プロテクター、ポリスストーリー、プロジェクトA2)、面白くないんだけど、なぜかやってみたいと思わせる不思議な魅力がありました。


 ということで、ジャッキー全盛期を代表する一本、ポリス・ストーリー/香港国際警察 Police Story 警察故事でした。



参考:Wiki ポリスストーリー、ジャッキーチェン、バスター・キートン、ハロルド・ロイドの項、ジャッキーチェン最強伝説/講談社

サイクロンZ Dragons Forever 飛龍猛将・パラマウントジャパン

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 サイクロンZ Dragons Forever 飛龍猛将は、1988年に公開された香港製のアクション映画。


 83年のプロジェクトA、84年のスパルタンXに続く、ジャッキー、サモハン、ユン・ピョウの香港3大アクションスターが揃い踏みした作品。このためか、タイトルもカタカナ+英単語の日本独自の意味不明なもの(おそらく響きだけのもの)になっています。英題のDragons Foreverは、この競演作ということを表現していると思われます。


 内容とタイトルが全く一致していないところが凄い。しかし、それでもジャッキーの映画っぽいと一発でわかる。ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(原題:A Hard Day's Night)、愛と青春の旅立ち(原題:An Officer and a Gentleman)に匹敵する名邦題だと思います。


 原題が飛龍猛将ですから、これではよくわからない。快餐車、Wheels on MealsをスパルタンXとしたことと同様、映画会社担当者のセンスが光ります。当時は、勝手にプロジェクトA三部作と思ってました。


 そして、この映画もう一つの売りが、ジャッキーのベストバウトとも言われるスパルタンXの強敵、ベニー・ユキーデとの再戦。ベニー・ユキーデは、ベニー・ザ・ジェット・ユキーデとも呼ばれたアメリカンキックボクシング(マーシャルアーツ)のチャンピオン。


 物語は、今回のジャッキーは弁護士。養魚場の水質汚染が問題となった訴訟で、相手側の工場の弁護を担当している。そこにブローカーのウォン(サモ・ハン)、探偵のトン(ユン・ピョウ)も絡んできて物語は展開してゆく。しかし、この工場には裏の顔ともいうべき秘密があった・・・。


 3大スター揃い踏み、ベニーユキーデとの再戦にもかかわらず、あまり日本ではメジャーではなく、評価も高いとは言えない作品。ストーリーが、ラブストーリーの要素を含んでいたり、舞台が麻薬工場だったりと、いまひとつ地味に感じることからか。しかもユン・ピョウが精神科に通っていたりと、地上波では微妙な設定も。これはサモ・ハン監督作品ですが、同じく監督した大福星やスパルタンX、ファーストミッションでも似たような設定を入れていたりと、サモ・ハン監督はなぜかこのような設定が好きなよう。


 日本だと全部ジャッキー映画、ジャッキーの新作といった感じで捉えてしまいますが、プロジェクトA(成龍監督)でヒットを飛ばした後、公開された一連の映画、五福星、七福星、大福星、スパルタンX、ファーストミッション、サイクロンZと、この辺はすべてサモ・ハン監督の映画。この当時は、ゲスト出演、カメオ出演しただけのものでも、全てジャッキー映画として公開されていました。


 時期的に日本のバブル期にあたり、服装や小道具、登場するレストランなども含めてトレンディドラマのようなノリもあります。海洋汚染や麻薬工場など暗めのテーマと合わせると、なにか混ぜこぜな印象も。
 

 ただしアクションシーンは豪華。3大スター同士の息のあった戦いや、ベニーユキーデ戦のみならず、ロイ・チャオ(インディジョーンズの中国ギャングのボス)、ビリー・チョウディック・ウェイ(プロジェクトAの海賊親分)、ラム・ウェイ(プロジェクトA2の悪徳署長)、ビリー・チョウ(キックボクシングの元チャンピオン)、ラウ・カーウィン(武術指導家・俳優)、御馴染みジャッキースタントチームのタイ・ポー(ひょうきん)など脇役陣も豪華。ラスボスのファーを演じたユン・ワーは、燃えよドラゴンでブルースリーの吹き替えを担当した事もあるジャッキーやサモ・ハン、ユン・ピョウと同じ七小福のひとり。


 またまた、講談社のジャッキーチェン最強伝説。


 やはり3大スター最後の競演作ということと、ベニーユキーデ戦を取り上げている。


 一般的には、知名度はそれほどでもない作品ですが、ジャッキーファンには評価が高い。


 しょっちゅう共演しているようにも感じますが、3人揃っての主演は3回しかない。五福星 大福星 七福星などでも、一緒に出ていますが、こちらはゲスト扱い。


 個人的な思い出としては、この頃まで来るとジャッキー熱やカンフー映画熱もそろそろ冷めてきた頃。それでも、スパルタンX以来の顔ぶれということで劇場に見に行きました。残念ながらベニーユキーデとの再戦も、スパルタンXの頃のようには乗れませんでしたが、細い鉄骨の上でアクロバットをこなすユン・ピョウが印象に残りました。90年代に入るとジャッキー人気にも陰りが見え初めてきて、一時期不振の時期を迎えます。その後、95年のレッド・ブロンクスで見事ハリウッドブレイクを果たしました。


 ということで、豪華なんだけど地味、通好みなサイクロンZ Dragons Forever 飛龍猛将でした。



参考:Wiki サイクロンZ、ジャッキーチェン、サモハンキンポー、ベニーユキーデの項、ジャッキーチェン最強伝説/講談社

スパルタンX Wheels on Meals 快餐車・パラマウントジャパン

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 スパルタンX Wheels on Meals 快餐車は、1984年に公開された香港映画。


 ジャッキー人気が最高潮の時に公開され、ファミコンに移植されたゲームも売れたことから、プロジェクトA、ポリスストーリーと並んで日本では知名度のある人気の高い作品だと思います。プロレスラーの三沢光晴氏がテーマソングを入場曲として使用していたこともあり、映画は見たこと無くてもタイトルだけは知っているという人も多いのでは。


 香港三大スター揃い踏みのオールスター映画で、プロジェクトAに続くジャッキー映画という印象のある本作ですが、実際は原題が快餐車、英題Wheels on Mealsで、サモハンキンポー監督作品。これら、原題や英題は内容をよく現していますが、スパルタンとXという内容と関係ない単語を組み合わせて、ジャッキー映画だとわからせる邦題のセンスが光ります。


 映画は、この頃の香港映画には珍しくオールスペインロケ敢行。地中海のまぶしい日差しと穏やかな気候の下、とにかく明るい無国籍風な映画に仕上がっています。サモハン監督の出世作、燃えよデブゴンは、オールローマロケを行ない本物の外国人格闘家(チャック・ノリス)と死闘を繰り広げたドラゴンへの道のオマージュだそうで、この作品でもそれを意識した部分はあるのかも。


 でも日本公開時には、思いっきりジャッキー主演作品。確かに同時期の五福星などと違って、主役級の活躍はしますが。前述のアイレムが製作して任天堂がファミコンに移植したスパルタンXも、海外版はKUNG-FU MASTER。スパルタンXでは、海外には通じないんですね。またMSX版は、当時版権を持っていたポニカより既にスパルタンXがゲーム化されていたため、聖拳アチョーという投げやりなタイトルになっていた。


 ストーリーは、ジャッキー扮するトーマスとユンピョウ扮するデヴィッドは、スペインのバルセロナで車を使ったファーストフードの路上販売により生計を立てている(この車がスパルタン号)。そこにサモハン扮する探偵のモビーと、謎の美女シルビア(ミス・スペインのローラ・フォルネル)が絡んできて、物語は意外な方向に展開してゆく・・・。


 まだ若くてジャッキー人気も最高潮、ユンピョウも売り出し中という時期なので、基本的にアイドル映画の乗り。ただしサモ・ハン監督作品ですから、精神病院を舞台にした今見ると微妙な展開も盛り込まれており、メジャーなわりには地上波での放送は難しい模様。それでも当時、ゴールデン洋画劇場で放送されました。


 日本からコーチを呼んで、当時流行していたスケートボードを使用したアクションシーンが盛り込まれていたり、香港映画としては珍しいカーチェイスが盛り込まれたりと、見せ場は多い。ただし、物語はサモ・ハンギャグ炸裂のかなり間延びした展開で、ラストバトルまでがなかなか長く感じます。


 ここだけ別の次元の完成度を誇るクライマックスシーン。三銃士揃い踏み。ゲームのスパルタンXは、ブルースリーの死亡遊戯を連想させる中華風の塔(?)を上っていきますが、原作ではスペインの古城を攻略。DVD解説で始めて知りましたが、ラスボス役の役者さんはフェンシングが全くの素人で、ユンピョウが吹き替えをしたのだとか。クライマックスのサモハンとラスボスの格闘シーンは、実はユンピョウと戦っています。


 ジャッキー本人がベストバウトに上げることも多い、本物のマーシャルアーツチャンピオン、ベニーユキーデとのラストバトル。迫力を増すために実際に当てているとか、いろんな話があります。とにかく動きが早く、展開がスピーディ。本作最大の見せ場、というかこの映画、ここだけあればいいという気も。


 講談社のジャッキー映画解説本、ジャッキーチェン最強伝説。


 スペインロケによる痛快作と、プロジェクトA、ポリスストーリーと肩を並べる特別な映画としては取り上げてない。


 映画より有名かもしれない三沢光晴氏の入場テーマ曲であるスパルタンX。これも実は日本版のみの日本オリジナル曲。原作では、ジャッキーが歌謡曲みたいな歌を歌っています。作曲のキースモリソンとは、木森敏之氏のペンネーム。ハッ!ハッ!の掛け声を印象的なSEに使った、映画少林寺のテーマ曲もこの方。


 ファッションについても取り上げられてますが、80年代のアイドルっぽい格好をしています。この辺は、現代劇のため仕方ないですが、古くならない時代劇のプロジェクトAと比較して時代を感じさせます。


 当時の思い出としては、ジャッキー熱が最高潮の頃のため、劇場に見に行きました。ゴールデン洋画劇場でもしっかり見てます。ファミコンのスパルタンXも、三沢氏の入場テーマもなにもかも懐かしく、個人的にはジャッキー映画のベストの作品。ジャッキーの黒のタンクトップとドライバーズグローブが、かっこよく思えたものでした。


 ということで、数あるジャッキー映画の中でもジャッキーがひときわ輝く一作、スパルタンX Wheels on Meals 快餐車でした。



参考:Wiki スパルタンX(映画)、スパルタンX(ゲーム)、ドラゴンへの道、サモハンキンポー、チャックノリス、木森敏之の項、ジャッキーチェン最強伝説/講談社、ドナドナを聴きながら

散財日記 in ウィザードリィロールプレイングゲーム

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 昨年12月にバイクのマフラーを落として以降、ここのところは洋服(コート)とか財布とか日用品ばかりでした。ということで、昨年の12月以来の久々の散財日記。

ウィザードリィロールプレイングゲーム・(中古/アスキー) 1,200円

 こちらは、ウイザードリィの日本語版の発売元であったアスキーより、1988年に発売されていたウィザードリィロールプレイングゲーム。コンピュータRPGの元祖であったウイザードリィをテーブルロールプレイングとして発売したもの。


 開発元は、この時期のTRPGなどでは御馴染みだった安田均とグループSNE。日本製のオリジナルで、当時の価格は5,200円。ウィザードリィロールプレイングゲームは、これと追加のキャンペーンシナリオをBOX形式で発売して以降、書籍の形に販売形式を変えて、続編である真ウィザードリィRPG 、アドバンスト・ウィザードリィRPG (こちらは文庫)とシリーズが1995年まで続きました。これら文庫のものは、今でもブックオフなどで見かけることも。


 BOXを開けたところ。基本ルールブック。モンスターマニュアルもこちらに入っている。


 もっと本格的なダンジョンズ&ドラゴンズになると、別途プレイヤーズマニュアル、モンスタマニュアルを購入する必要があった。そういう意味では、TRPGの入門用。


 基本となるシナリオ。狂王の試練場。ウィズシナリオ1のおなじみワードナーの迷宮。


 フィールド用のシートやキャラクター用紙などが付属。ダイスやフィギュア等はなし。


 御馴染みクリーピングコイン。末弥氏のものではない。


 比較の対象としてわかりやすかどうかわかりませんが、文庫本と比較してもかなりでかい。当時5,200円とゲームソフト並みの価格を付けていたので、豪華にする必要があったのでしょう。


 このウィザードリィロールプレイングゲーム、珍しいものではあるけれども2004年に復刻版が出ていて入手はし易い。ホビーベースより4,280円で出ていたものが、途中980円で売られたりして、現在でも2,000円ほど(50%以上OFF)で購入できます。ただ、復刻版では再現されなかったことなども多々あって、それについてはまた詳しくやります。


 ということで、アオシマより出ていたウィザードリィのメタルフィギュアが思わず欲しくなってしまいそうな、雰囲気たっぷりなウィザードリィロールプレイングゲームでした。


レリクス暗黒要塞・(中古/ボーステック) 500円

 レリクス暗黒要塞は、PCで発売され話題となったたレリクスの移植版として、1987年にファミコンのディスクシステム用に発売された作品。PC版レリクスは名作として誉れ高い作品ですが、こちらは別な意味で有名となったソフト。


 実物を手に取るのは初めてで、実はこれも結構でかい。PC版はモンスターのレリーフが彫られた発泡スチロールに入れられており凝ったパッケージでしたが、こちらは缶ケース入り。


 ソフト、マニュアル、モンスターマニュアルなど。PC版は、操作方法以外ほどんど書かれておらず、神秘性を高める演出が施されていましたが、こちらはファミコンの主な年齢層を考えてか若干子供向き。


 ディスクではなくメガロムで出ていれば、評価は違ったかも?


 ギーガーに影響さえれたモンスターマニュアル。こちらも、若干デフォルメされていて子供向きに。


 レリクスとは遺跡のこと。海上に浮かび上がった謎の遺跡を舞台にして、物語が動き始めます。ここでクリスタルキングが流れてきた人は、おっさんかマニア。


 ということで、実はファミコン版は遊んだことがなかったりします。またネタとしてやります。


リッジレーサー&リッジレーサーレボリューション・(中古/ナムコ) 各100円

 リッジレーサーは、1993年にナムコより発表されたレースゲーム。写真のものは、1994年にプレーステーション登場時にローンチタイトルとして発売された、プレイステーション版と翌年に発売されたリッジレーサーレボリューション。


 これは、特に深い意味は無いです。ブックオフにてこの値段だったため摘んで来ました。いわばネタ用でしょうか。


 2作品ともプレイステーション当時は、とても輝いていました。ナムコは、ファミコンの登場時にもゼビウスを発売してハードのヒットに火を付けました。これは、いわばそのプレイステーションバージョン。


 ということで、これも時間のあるときにやります。


DVD・酔拳
DVD・プロジェクトA
DVD・ポリスストーリー
DVD・スパルタンX
DVD・サイクロンZ・(中古/ユニバーサルジャパン・パラマウントジャパン) 各200〜300円

 こちらは、既にネタとして紹介しているジャッキー・チェンのDVD。70年代〜80年代にかけてのジャッキーの黄金時代に、特に人気が高かった代表作といえるもの。これらのDVDは、ベスト版として再販されていますので1,000円ほどで入手できますが、これだけ安いといっぺんに大人買いもできます。実際にはメール便の送料もかかっていますので、一本に付き400円程度かかっています。


 ファミコンゲームと三沢光晴のテーマが有名なスパルタンX。


 どちらもジャッキーの代表作、プロジェクトAとポリスストーリー。


 三大スター最後の競演とベニーユキーデの再戦も入っているのですが、今ひとつマイナーなサイクロンZ。このサイクロンとZは、どこから来たのでしょう。


 ジャッキーを日本に知らしめた初期のカンフーものの代表作酔拳。これはまだやってません。ということで、次はこれをやります。

レリクス RELICS (レリクス暗黒要塞)・ボーステック

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 レリクス(RELICS) は、1986年にボーステックが発売したPCゲーム。レリクス暗黒要塞は、1989年に同じくボーステックより発売されたレリクスのファミコン版。


 PC版のレリクスは、自分が実体を持たない影(精神だけの存在)となり、海上に浮かび上がった遺跡を舞台に、自分の本当の姿とその世界の存在する意味を探すというもの。それまでの経験値により強くなるという方法を廃し、自分が倒した相手の体に乗り移ることによって様々な能力を手に入れるという、(当時としては)斬新なシステムを採用していました。その上、光と闇が交錯する簡単な世界観と操作方法以外は明かされておらず、プレイヤー自身がその答えを探すという演出が施されていました。エンディングにたどり着いたとき、全ての謎は明かされプレイヤーの真の姿も判明します。ファミコン版ではプレイヤーの年代を考えてか、二つの意識の片割れHELL(ヘル)とHEAVEN(ヘブン)が最初から明かされ、輝きの王女を探すという勧善懲悪なものに変えられています。


 パッケージ。缶入りでファミコンソフトにしては、かなり大きくて豪華。PC版では、クリーチャーの刻まれたレリーフ付きの発泡スチロールケースを使い、神秘的な雰囲気を高める演出が施されていました。


 缶を開けたところ。説明書もケースに合わせて大判。


 内容物。ディスク、取扱説明書、モンスターマニュアル、ディスクに貼るシール。


 取扱説明書。オールカラー。PC版は抽象的でしたが、こちらは登場キャラやアイテムまで書かれたファミコンゲームの標準的なもの。


 モンスターマニュアル。こちらもオールカラー。


 ディスク。ロムで発売されてれば、評価も違っていたかも。


 裏面。


 探索の舞台となる遺跡。ちなみにタイトルのレリクスとは、この遺跡のこと。PC版のオープニングでは、クリスタルキングのテーマ曲に合わせて海面へと浮上するデモが付けられていた。後にXboxでリメイクされて、3Dになって復活する予定もあった。ポリゴンで作られた遺跡内を探索したかった。


 モンスター。H・R・ギーガーに影響されたデザインのクリーチャーが遺跡内に蠢く。


 ブレードアーミー。ヘル軍の戦士。PC版では、HELLにもHEAVENにも属さないレりクスを探索に訪れた軍の傭兵だった。


 GYGA(ギガ)。ヘル軍の第三部隊隊長ということになっている。PC版では、HELLにもHEAVENにも属さないレリクスに住み着いた生物だった。


 HELL(ヘル)。PC版では、エンディングに名前のみ登場するだけで本編には出なかった。


 暗黒要塞。大昔の遺跡をHEAVENが要塞として使い、それをHELLが暗黒要塞として再建したものという設定になっている。PC版とは、まったくマップが異なります。暗黒要塞では、PC版にあった真実の自分探しという文学的なテーマが失われている。


 5つのアイドルというアイテムが、最終フロアの鍵となっている。PC版でも、ビーストというクリーチャーが守っており、これを集めることが中盤の目的だった。暗黒要塞では、もっと即物的ないかにもアイテムという感じになっている。


 暗黒要塞の画面。PC版では、体のパーツをそれぞればらばらに作り、それを組み合わせて動かすことで得られる滑らかな動きが売りだったが、こちらはカクカク動く。台詞も子供っぽくなってますな。


 PC版。写真はMSX2版なのでファミコンと解像度的にはそれほど変わらないはずだが、緻密さや書き込まれ度は圧倒的。神秘的な雰囲気はこちらのほうがやはりある。


 PC版のレリクスは、1986年にPC-98版がオリジナルとして発売され、PC-88版、FM-77版、X1版、MZ-2500版、MSX1版、MSX2版、X68000版と、当時の主要な機種を網羅する形で移植された。他にもPC-6001版、PC-8001版などに移植される予定があったそう。1999年には、Win版としてRELICS -The recur of "ORIGIN"がリメイクされ、2001年に正式な続編RELICS -The 2nd BIRTHが作られた。前述のXboxのポリゴン版は残念ながら開発中止。


 オリジナル版は、プロジェクトEGGが作られた頃に前後して、ボーステックのサイトで無料配布されたりもしていた。プロジェクトEGGからは、オリジナルのPC各機種版を詰め合わせて暗黒要塞をプラスしたRELICS ANTHOLOGYという復刻版も出ていた。


 また無料で配布されたこともあったためか、各種のエミュレータ本などにも収録されていた。写真のものはMSXのエミュレータ本、楽しいMSX エミュレータ&ゲームス。暗黒要塞は、ロードが頻繁に入る仕様のためクソゲー扱いされることも多いようですが、PC版は記憶に残る名作だった。


 個人的な思い出としては、暗黒要塞は遊んだことが無かったが、友達の家のPC-98版とMSXのテープ版を遊びました。暗黒要塞の頻繁なロードが惨かった思い出が、検索するとあちこちで語られていますが、テープ版だともっと惨く、ロードが始まると5〜10分ほどかけてカセットテープの読み込みをする仕様でした。コンテニューもないため、死んだら20〜30分ほどかけて最初から読み込みのし直し。どのくらい惨かったかというと、テープ版を購入済みのユーザーに対し、メーカーから有償によるROM版との交換対応が行われたほど。それでも当時は移植してくれたことが嬉しくて、最後まで行ったように記憶しています。それから他機種版に関しても、発売予告の広告が打たれてから発売延期に次ぐ延期で1年以上待たされたことでも有名で、このゲーム根っからの待ちゲーなのでした。


 ということで、世界観やシステムは斬新でよかったのですが、色々と惜しいレリクス(RELICS)と、レリクス暗黒要塞でした。

参考:Wiki レリクス、レリクス暗黒要塞の項、レリクス暗黒要塞取扱説明書、モンスターマニュアル、楽しいMSX エミュレータ&ゲームス/秀和システム、プロジェクトEGG公式ガイドブック/プラネット出版

Wizardry ウィザードリィ ロールプレイングゲーム・アスキー/SIR-TECH

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 これは、1988年にアスキーより発売されたWizardry ウィザードリィ ロールプレイングゲーム。


 コンピュータRPGの元祖ウィザードリィをテーブルトークRPGとして仕立て直したもの。開発元は、この時期テーブルトーク関連ではお馴染みだった安田均とグループSNE。ウィザードリィRPGは、その後もシリーズ化され1995年頃まで続きました。こちらは、最初に発売されたBOXセットで、当時の価格は5,200円。 


 コンピュータ版シナリオ#1をベースにしたオリジナルの世界エセルナートが舞台。エセルナート地方という設定で、その中にお馴染みのリルガミンの街も含まれています。重厚なゴシック調のボックスアートは、こちらも日本版ウィザードリィには欠かせない末弥純氏。


 開封したところ。ルールブックなどの紙ものがぎっしり入っています。


 内容物は、このような感じ。これ以外に、20面×2個、8面×1個、6面×2個の5個のダイスが付属していたようですが、残念ながら中古品のため無し。


 基本となるルールブック。この中にモンスター図鑑やアイテムなども含まれている。ウィザードリィの元になったTRPGの元祖ダンジョンズ&ドラゴンズでは、プレイヤーズ・ハンドブック(基本的なルールとデータ)、ダンジョンマスターズ・ガイド(ダンジョンマスター用ガイダンス本)、モンスターマニュアルと3冊のルールブックと別個にシナリオが必要となるが、全てがこの薄い冊子一冊に収まっている。箱裏には、このBOXセットだけでウィザードリィRPGを充分に楽しむことが出来ると書かれている。


 基本となる最初のシナリオブック狂王の試練場。コンピュータ版シナリオ#1をベースにしたもの。目的はあの護符(アミュレット)の奪還であり、迷宮の主は当然大魔導師ワードナー。驚くべきことにコンピュータ版ウィズから、キャラクターを持ってくることも出来ると書かれています。


 オリジナルの追加シナリオブック2。スポンサーはボルタック。シティアドベンチャー型のシナリオ。


 追加シナリオブック3。黒き水晶の花嫁。こちらは、オープンフィールド型。


 キャラクターのステータスを書き留めるキャラクターシート。


 戦闘シート。迷宮用とオープンフィールド用。


モンスターカウンター。使い方はよくわからない。


 モンスターのイラストは、末弥純氏のものではない。手元にアスキーより出版されたウィザードリィ4の当時の攻略本・地上への道があるが、それと同じものが使われている。この時期、アスキーはPC用のウィズ本をたくさん出していたので、そこから流用しているよう。


 ウィザードリィには欠かせない忍者。


 マーフィーズゴースト。前述の地上への道には、ウエストコーストの小汚い大学生風スタイルと書かれている。マーフィーズゴーストは、ウィズのテストプレーを手伝ったトレボーの友人が元ネタなので合っているのだろうが、あまりにも直球。


 ウィザードリィをTRPGにしたというところが売りなので、随所にウィザードリィらしいところがちりばめられている。CRPGの迷宮をそのまま再現するのは無理があるが、1階にはマーフィーズゴーストが出現し、4階にはちゃんとコントロールセンターがある。


 呪文もオリジナルと同じ。このウィザードリィロールプレイングは、2004年に書籍の形態で復刻されていますが、権利関係で地名や呪文などが変更されているそう。ウィザードリィの権利は、現在サーテックカナダより日本の会社が取得しているが、これも6〜8のみ。1〜5までは権利関係が複雑なため、現在は販売が難しいようです。そのためかわかりませんが、この復刻版一時期は980円で売られていたり、現時点でも2,000円(定価は4,000円ほど)位で入手できます。


 ブレードカシナート、村正、君主の衣装もしっかり入っています。やはり、これがないとウィズらしくない。時代が80年代のものなので、名匠カシナートが鍛えた剣ということになっている。


 ウィザードリィは元々1974年に発売されたTRPGの元祖ダンジョンズ&ドラゴンズ(Dungeons & Dragons)をコンピュータ上に再現しようということから始まっている。DM(進行役)や戦闘や効果判定などの面倒な計算をコンピュータにさせて、TRPGを1人でも遊べるようにしたもの。


 日本では、アスキーからPC版が1985年に、ファミコン版が87年に発売されて広く遊ばれるようになった。日本オリジナルの外伝が何作も作られ、アオシマよりメタルフィギュアなども発売され、このようなTRPGまでシリーズ化されているなど、本国よりも人気が出たのでは。


 ただし、初期のPCの性能ではTRPGの全てを再現するのは難しく、戦闘と成長の部分が特に抽出された形での移植となった。DM(進行役)とのやりとりや謎解きの部分は、アドベンチャーゲームという形でコンピュータ上に再現されています。つまりCRPGとアドベンチャーゲームは、ダンジョンズ&ドラゴンズの戦闘、成長の部分とDMとのやり取りの部分が分かれて再現されたもので根っこが同じなんですな。


 ウィザードリィは、日本で末弥純氏の美麗なグラフィックスと羽田健太郎氏の重厚な音楽が付与されて人気となった。未だにウィズのシステムを使った日本オリジナルのウィズが、作られています。


 90年代の終わりごろには、ローカスよりプレイステーションとセガサターン、ウィンドウズにも移植された。これはオリジナルのPC版に忠実な再現版と、遊びやすくしたアレンジ版の両方を収録していた。この頃にサーテック社は倒産し、移植を担当したローカスもゲーム事業より撤退している。


 アスキーとサーテック。もうどちらも、元の形では存在しません。


 個人的には、社会思想社より文庫本の形で出ていたトンネル&トロールズのソロシナリオをゲームブックのように遊んだくらいで、TRPG自体ほとんど遊んだことがありません。。ルールに精通した進行役と何名かのプレイヤーが必要で、ルールブックなどのセットやメタルフィギュアなどを揃えると結構な金額になったりと、TRPGはなかなか敷居が高かった。ということで、これも手に取るのは初めて。


 もともとTRPGを簡易に遊べるようコンピュータ上に構築したものを、わざわざTRPGに仕立て直すというのは、どうなのだろうと考えましたが、CRPGにする過程で切り捨てられた謎解きやDMとのやり取りを再現してみたいということなのだろうと思います。現在の究極魔法で9999のダメージを与えたみたいなRPGと比べると、サイコロで10〜20のダメージをガシガシ与え合う、ウォーハンマーで殴り合っているようなリアリティ満点のアナログな雰囲気がなかなか捨てがたいと思います。


 ということで、原点回帰でアナログな魅力一杯のWizardry ウィザードリィ ロールプレイングゲームでした。



参考:Wiki ウィザードリィ、ウィザードリィロールプレイングゲーム、ダンジョンズ&ドラゴンズの項、得物屋24時間BOLTAC'S TRADING POST、SAND STORM Wizardryの著作権はどうなっているのか

駄菓子屋ゲーム貯金箱・バンダイ

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 これは、2010年にバンダイより発売された駄菓子屋ゲーム貯金箱。


 駄菓子屋の軒先などに置いてあった十円を入れて弾くゲームを、駄菓子屋ゲーム博物館の岸昭仁氏監修のもと貯金箱として再現したもの。この貯金箱が発売された頃は、コナミからピカデリーサーカス貯金箱が発売されたり、スペースインベーダー筐体貯金箱が発売されたりと、このような懐かしいゲームを貯金箱として再現した玩具が流行っていた。


 イメージとしては、このような感じ。駄菓子屋も時代に合わせてTVゲームを入れたり、ファミコンソフトを扱ったりと形態を変えているのですが、このタイプのものは電源を使わずメンテナンスが楽ということもあってか、随分長いこと置いてあったように思います。


 箱裏には、駄菓子屋ゲーム博物館の岸昭仁氏のコメント付き。オリジナルと同じくこちらも電池は使いません。


 取り替えて遊べるレトロな盤面シートが2枚付属。


 こちらが本体。十円玉を弾いて遊ぶものなので、貯金箱としては結構大きい。元ネタは、1976年にニシキ製作所から発売された新幹線ゲーム&新幹線ゲーム?。バンダイは、このゲームを出すにあたってJR東海とJR西日本の承認を取っていますが、ニシキ製作所の名前が出てこないことからすると、もう存在していないのかも。


 十円玉を使用する点は変わらず、大きさを卓上サイズに縮小していますので、段差(レール)が少なくなっている。それに伴ってバネも左右3個ずつから2個ずつに減っています。イラストの面ではかなりオリジナルを再現していて、これはサイズを考えればかなり凄いと思います。


 筐体上部の硬貨投入口。盤面シートの差し替えもここから行う。


 景品の排出口。景品の排出も電池を使わず行ってくれる。


 あたりの札。オリジナルだと駄菓子屋の店主に渡して、お菓子などと引き換えてもらった。


 たまったお金は貯金箱後部から取り出せる。先程のあたり札が、ここを開く鍵になっている。


 十円玉を穴に落とさないように弾いて、上から下まで運ぶというゲームですが、鉄道の旅になぞらえて、各地を巡るという趣向になっている。


 各地の名所や名産品が描かれたイラストもカラフルで楽しい。これが、数ある十円弾きゲームの中でも名作として残ったのは、このアイデアによる部分も大きいかも。


 それでは、たった十円で楽しめるミニ旅行、コース巡りを。スタート地点は東京。


 静岡を過ぎ、名古屋を経由。名古屋コーチンとういろうが。


 次は京都を経由して、大阪、神戸。カニにたこ焼きに大阪城。


 最終コーナーの広島を経由して・・・。お土産は紅葉饅頭。


 ゴールは博多。明太子と豚骨ラーメン。


 ということで、実際にコインいっこいれる。


 考えるとものすごくシンプルなゲーム。オリジナルの新幹線ゲームも、一切電源を使わない機構だったそう。


 一段目から二段目へ。この辺りくらいまでは簡単。


 二段目から三段目へ。この次がちょっと難しい。最後のゴールでは、左右両側にはずれ穴が開いているのでほとんど運。ここまでしか行けませんでした。


 バネの弾き方などにもテクニックがあったらしい。人差し指2本で。


 パチンコのように親指で。


 人差し指と親指で。バネが実にいい具合に微妙な弾力加減。


 個人的には、駄菓子屋にクレージーコングなどが入っていた頃あたりに一番熱心に通いましたので、ピカデリーサーカスや国盗り物語を含めて、あまりこれらの十円ゲームをやった記憶は無い。どちらかというと、デパートの遊技場の片隅に置いてあったという印象。それでもシンプルな機構だったことから、かなり長いこと見かけることが出来ましたので、懐かしいことには変わりはありません。70年代、80年代、90年代とそれぞれの年代で、それぞれ違った思いがあるのだと思います。


 ということで、あの頃の駄菓子屋の軒先を再現してくれる駄菓子屋ゲーム貯金箱でした。





参考:Wiki 新幹線ゲームの項、駄菓子屋ゲーム博物館

ダンジョンキーパー プレミアム&ダンジョンキーパー2・エレクトロニック・アーツ株式会社

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 これは、1997年にエレクトロニック・アーツ株式会社より発売されたダンジョンキーパー(Dungeon Keeper) プレミアム。


 RPGではお馴染みの舞台であるダンジョンを、魔王の側から運営するという逆転の発想が斬新だったシミュレーションゲーム。プレイヤーは、悪の側であるダンジョンキーパーとなって、勇者の訪れるダンジョンのモンスターの雇用から設備や罠の開発と設置、資金面を含めた運用管理まで行うというもの。開発は、ポピュラス、テーマパークシリーズで有名なピーター・モリニュー氏の率いたブルフロッグ(Bullfrog)社。


 悪の側に立ってダンジョンの設営を行ない勇者を罠にはめるというのは、今ではわりとありふれた発想のものとなりましたが、これが出た当時は他に類を見ない斬新なものでした。現在あるタワーディフェンス系のシミュレーションゲームの源流といってよいかと思います。ピーター・モリニュー氏のポピュラス、テーマパークシリーズは、コンシューマに移植されていましたが、これはWindowsパソコンのみと、その意味でも異色の作品でした。


 内容物。説明書、モンスターマニュアル、物語が書かれた冊子、セッティングマニュアルなど、昔のPCソフトはごてごてと入っていて無駄に豪華。


 ダンジョンキーパーのCDROM。Windows95専用とか書かれています。


 表紙が全て一緒なので紛らわしいですが、プレイヤーズマニュアル。ちなみにこのパッケージに書かれているのは、プレイヤーが召喚できる魔物中最強を誇るホーンドリーパー。このゲームの象徴的なキャラで、愛称はホーニー。このダークサイドテーマパークの○ッキー。


 マニュアル。ネットの攻略サイトを見ながらやりましたので、読んだ記憶は無い。


 クリーチャー調査報告書。プレイヤーが召喚できる十数種のモンスターと、同数のヒーロー側のクリーチャーが書かれたモンスターマニュアル。


 EVIL IS GOOD。ダンジョンキーパーの物語。


 ゲームの舞台背景など物語が書かれた冊子。読んだことはありません。


 エレクトロニック・アーツ株式会社(この頃は、エレクトロニック・アーツ・ビクター)の97〜98年のPCゲームのラインナップ広告。表紙がダンジョンキーパーになっていることから、この時期の一押しだったのでしょう。


 ゲームは、見下ろし型。神の視点より、ダンジョン内の設備、宝物庫、モンスターの寝床、鶏小屋、訓練室、工房、図書館、牢獄、拷問室、洗脳室、神殿などを設置し、モンスターを呼び込んで鍛えます。罠をモンスターに開発させてダンジョン内に仕掛け、ダンジョンに侵入してきた勇者を血祭りに上げてゆくのが基本的な流れ。


 魔王の塔より、支配地を眺める。攻略済みのマップは、荒廃して荒れ果ててゆく。


 ダンジョン内には、ダンジョンハートという核があり、これを勇者に破壊されるとゲームオーバー。また地下世界には勇者だけではなく、ライバルとなる他のキーパーも存在する。


 ホーニーに首をはねられた勇者側のナイト。モンスターはそれぞれが意思を持ち勝手に動いているので、キーパーが操作することはできない。


 ダンジョンキーパープレミアムは、日本のみで発売された拡張セット。より難易度の高い「ディーパーダンジョン」などが収められている。


 特に海外ではヒットしたため、拡張キットや追加シナリオなどがたくさん出ていた。


 続編であるダンジョンキーパー2。発売元や開発元は同じだが、残念ながらピーター・モリニュー氏は関わっていない。ダンジョン内やキャラクターがフルポリゴン化され、リニューアルされている。


 ホーニーと拷問好き(するのもされるのも好き)という複雑なキャラのミストレス(ダークミストレス)。


 よりキャラが生き生きと動くようにはなったが、こちらにはあまり拡張マップや追加シナリオ等は無かった模様。ゲームとしての奥深さは1が勝るか。


 カクカクのポリゴンにテクスチャーという構成ですが、現在のゲームにかなり近くなっている。ダンジョンキーパー3も開発予定だったようだが、今のところは出ていない。


 このような設定のゲームは、ダンジョンキーパー以降はある種の定番となったように思います。悪の秘密基地を運営するのが目的の設定的にかなり近いAZITO。


 プレイヤーがモンスター側を担当する逆転の発想としては、元祖とも言えるウィザードリィ4。


 ゲームブックにもありました。プレイヤーがモンスターとなって勇者と相対するモンスター誕生。


 プレイヤーが罠を仕掛ける側となって勇者を誘い込む、発想的には近い1996年にテクモより発売された刻命館。


 遊んだ感じとしては、ピーター・モリニュー氏の一連の作品、テーマパークシリーズなどに近い。コンシューマに移植されていないので、それらよりはもう少しダークな印象。最近の動向としては、2014年にスマートフォン用アプリ“ダンジョンキーパー”となって甦っているようです。結構根強い人気もあるようで、日本語版はアマゾンなどでは10,000円近いプレミアソフトとなっていたりもします。ダンジョンズ&ドラゴンズ、ダンジョンマスター、ディープダンジョンと、ダンジョン好きにはお勧め。


 ということで、ダークサイドテーマパーク、ダンジョンキーパー(Dungeon Keeper) プレミアムでした。


参考:Wiki ダンジョンキーパー、ピーター・モリニュー、エレクトロニック・アーツの項

永久保存版 80年代マイコン大百科/佐々木潤・総合科学出版

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 こちらは、総合科学出版より2013年に発行された永久保存版 80年代マイコン大百科。


 80年代のマイコンと呼ばれていたパーソナルコンピュータ周辺の事象を扱ったもので、著者はフリーライターにしてコレクターでもある佐々木潤氏。当時の主要なPCのハード面とゲーム面、それらを扱った雑誌など、主に当時の広告写真を織り交ぜながら紹介しています。ファミコン関連やセガなどコンシューマを扱った書籍は数多く出版されていますが、PC周辺のものは本当に少ない。そういった意味で貴重な一冊。


 扱うのは主に当時のハードのちらし、雑誌記事や広告など。それらに著者の解説が付いています。


 構成は、第1章ハード編、第2章雑誌編、第3章ゲーム(ソフトハウス)編1980-1984、第4章人物編、第5章ゲーム編(ソフトハウス)1985-1989編、第6章アダルトゲーム編、第7章そのほかのトピックとなっています。


 当時、一世を風靡したホビー機のPC-88シリーズ。広告に登場するのは、武田鉄也さん、斉藤由貴さん。


 徳間書店より発行されていたPC雑誌テクノポリス。


 21世紀まで持ちこたえた電波新聞社のマイコンBASICマガジン。


 日本で最初のRPGであるザ・ブラックオニキスを出したソフトハウスBPS。テトリスの方が有名に。


 このようなレトロパソコンゲーム周辺の書籍や資料は、なかなか出版されません。電波新聞社より発売されていた山下章氏のチャレンジ!AVG&RPGの復刻版などが、いまだもって第一線級の資料としてプレミア価格で取引されています。


 2000年代のはじめ頃に、当時のゲームを収録したCD-ROM+雑誌の形でアスキーより出版された甦るPC-88伝説。PC-98本が2冊、PC-6001、PC-8001本などが出ていました。


 同じ頃に、これらと同じ形式でCD-ROM+雑誌(当時の雑誌MSXマガジンの復活)という形を取って出た、MSXマガジン永久保存版。第3弾まで発売されました。


 同じく2000年代前半に、当時の記事をそのまま縮小して収録するという形で出た、Beep復刻版(ソフトバンク)。


 スタバ斉藤氏と船田戦闘機氏が、所有していたPCの思い出を語った100台のコンピュータ。1998年にアスキー出版局より出版。


 世界初のコンピュータから人工知能、人口無能、電子ゲーム、映画や小説に登場したコンピュータまで、古今のコンピュータにまつわる事柄を扱ったモンドコンピュータ。1995年頃にアスキーより出版されたもの。


 ということで、企画ものとしては素晴らしいですが、いくつか不満点も。オールモノクロのページで占められており、カラー写真がありません。また当時の広告主体で著者の解説も少なめなため、喰い足りないようにも感じます。これらの点については、あとがきで続刊について触れられていますので、それを期待しましょう。どちらにしても、30年前のPC事情についてまとめられた書籍は少ないため、読み物(資料)としての価値は高いと思います。
 


参考:永久保存版 80年代マイコン大百科/佐々木潤・総合科学出版

世界最速のインディアン・株式会社ハピネット

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 これは、2005年(日本では2007年)に公開されたニュージーランド・アメリカ合作の映画、世界最速のインディアン。


 1967年に1000?以下のオートバイ陸上速度記録を樹立した実在のライダー、バート・マンロー(Burt Munro)をモデルにした伝記映画。監督は、13デイズ(Thirteen Days)のロジャー・ドナルドソン、80年代にはトム・クルーズ主演のカクテル(Cocktail)や、ケビン・コスナー主演の追いつめられて(No Way Out)を撮ってた方。主演は、羊たちの沈黙のレクター博士ことアカデミー賞俳優のアントニー・ホプキンズ。


 物語は、ニュージーランドの片田舎で1920年製の古いオートバイ“インディアン”を改造していた主人公が、63歳の時アメリカに渡り、ボンヌヴィル塩平原(ソルト・フラッツ)で行われている最高速度を競うスピード競技に出場するというもの。大作映画ではありませんが、アマゾンをはじめとした各レビューで限りなく★★★★★に近い高い評価を得ている作品。


 実在の人物をモデルにはしているが、ノンフィクションではなく、ハリウッド映画らしい脚色が施されているとのこと。(お金が無いので)家を抵当に入れてお金を借り、ニュージーランドより船のコックのアルバイトをしながらアメリカに渡り、250ドルで車を手に入れてそれでバイクを運びながら、レースの行われているボンヌヴィル塩平原を目指すというロードムービー。レースの規則を知らずにいきなり出場しようとしたり、ブレーキやタイヤが古すぎたり、パラシュート、レーシングスーツなどの安全装備すらないバイクで呆れられたりと、滅茶苦茶な主人公が周りの人に助けられながら挑戦を果たす。


 最初に見た印象では、娯楽作品として成立させるために脚色が施されているのか随分ご都合主義的だと感じた。しかしバート・マンローという人について調べてみると、意外に実際のエピソードに忠実に作られていた。63歳から70歳すぎまで9回も繰り返し挑戦を行っており、映画はこれらの様々なエピソードを一回目の挑戦に詰め込んでいる。このマンローという人、若い頃はモーターサイクルのセールスや親の跡を継いで農場の経営をしながら、地元の草レースなどに挑戦していた。子供が巣立った後で愛想を付かした奥さんがでて行き、農場を売り払った後で、残りの人生をスピードと改造に捧げたらしい。


 マンローと彼のバイク。彼のバイクは1920年製のインディアンという古いメーカーのバイクで、記録を樹立した時点でも40年以上たったもの。もともとは最高速度80キロ程度のバイクで、これを自分の手で300キロ超のバイクに改造している。映画でも冒頭に少しだけその様子が出てきますが、改造部品やチューニングメーカーなどには頼らず、自分の手で金属を溶かしてエンジン自体を作ってしまう程の改造を施していた。SUZUKI隼など現在の最先端のバイクなら300キロ超出せると思いますが、彼のインディアンは空冷のサイドバルブ型という古い形式。映画が荒唐無稽に思えるほど、実在の人物が突き抜けていた。


 もうひとつは、63歳で挑戦を始め70歳過ぎまで続けたという高齢者の夢(生きがい)の側面。主人公は、年相応に狭心症や前立腺肥大に悩まされますが、劇中では恋愛も描かれていて普通に青春映画になっています。夢を見ることに、年齢は関係ないというメッセージを伝えてくる。ボンヌヴィル塩平原でスピードに挑むものは大勢いるわけで、マンローさんも彼らと志を同じくするものの1人に変わりはない。60歳を超えていようが、夢を見る気持ちは若い人となんら変わりがないということだろう。


 また、映画ではボンヌヴィル塩平原へ向かう過程がメインのロードムービーになっていて、その過程で様々な人と出会う。老いたガールフレンドだったり、暴走族だったり、船員たちやゲイ、ネイティブアメリカン、中古車屋、老未亡人、ベトナム帰還兵など。それら(日の当たらない場所にいる)人たちに価値を認め、結果皆が主人公に支援をしてくれる。出てくるのがいい人たちばかりで拍子抜けしてしまうが、実際のマンローさんにも多くの支援者、協力者がいたはずで、それを表現しているのかもしれない。
 

 バイクに興味のない人にまで訴えるものがある映画かどうかは良くわからない。高齢化社会にふさわしい、お年寄りの夢(生きがい)を描いた映画としてみるならば、実に現代的で時代に即したテーマなのかも。


 日本のバイカーの平均年齢は、47歳だか48歳という統計が出ていました。バイクが高価になりすぎたということもあるのだろうけれど、若い人が入ってこずバイクブーム時から乗っている人がそのまま年をとっているという印象がある。マンローさんのように突き抜けた生き方を出来る人は、あまりいないと思われるが、夢や生きがいをもった生き方という意味では、示唆にとんだ映画なのかもしれません。


 ということで、世界最速のインディアンでした。ちなみに、彼が1967年に出した295キロ(非公式では320キロ)という記録は現在まで破られてない。



参考:Wiki 最速のインディアン、バート・マンロー、ロジャー・ドナルドソン、アントニー・ホプキンズ、スピードの神に恋した男の書評をしてある各サイト

メガホンハリー・福岡ソフトバンクホークス

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 あまり更新の間が開いてしまうのもあれなので小ネタ&雑記。これはソフトバンクスホークスのマスコット、ハリーホークのぬいぐるみ。メガホンを持っていることから、メガホンハリーと名付けられたもの。未使用の中古品で200円。


 ハリーホークのぬいぐるみは、L、M、S、SSと各種サイズがあるのですが、こちらはSSよりも小さくて、キーホルダーにするには大きいという微妙なサイズ。


 ぬいぐるみとは言っても、どこか懐かしいギミック付きで、体内部はプラスチック製。


 ユニホームなど、ディールは凝っていていい感じ。


 ハリーホークの顔は、ぬいぐるみの製造時期によってかなり変わりますが、帽子を深めに被った顔もなかなか可愛らしい。


 その懐かしいギミックとは、背中の紐を引っ張ります。


 そうすると手がバタバタと動いて、メガホンを振って応援をするというもの。特に野球に興味あるわけでもなく、特にソフトバンクホークスのフアンということもないのですが。


 特に使い道が無いので、車内の飾りに使ってみる。


 時間ができたら、野球を見に行こうかな・・・。野球自体は特に好きでもないが、お祭りの空間としての球場の雰囲気は好き。


 こちらは、BaseCampというメーカーのサイクリング用ゴーグルのレインボー色。850円の送料込みで1,000円ほど。定価は1,900円で、アマゾンだと1,300円ほどで売られています。


 サイクリング用とされていますが、スキー用で出ていたり、モータサイクル用で出ていたり、サバイバルゲーム用で出ていたりと、いろんな用途で売られている。


 リーズナブルに使えるものとしてはアメリカのボブスター(BOBSTER)社のバグズアイ(1,500円ほど)などがありますが、このBaseCampという会社がどこなのかはわからない。スイスとの国境付近、フランスのジュラにあるサングラスメーカーCEBEにBaseCampというモデルがあるが、こちらは12,000円〜20,000円ほどと、どう考えても違うっぽい。検索すると中華っぽい販売サイトが出てきたりロシアで売られていたりと、大陸もののよう。  


 値段が値段なので、作りはかなり簡素。柔らかいベースのプラスチックボディにクッションが貼ってある。でも軽くて装着感は悪くないです。


 リーズナブルに多用途に使えるということで、まあ悪くはないというのが感想。


 メットに装着してみた。バイクのゴーグルとしてみた場合、タイプとしてはオフロード型なので、クラシカルな半ヘルにはあわないかも。


 首にかけて使うという使い方なら良いかも。自転車で使う場合も、まさか頭に付けておくわけにも行かないので、首からかけるような使い方かな。


 ハルシオン(英国)とかのブランド物のゴーグルが欲しいのですが、これだと10,000円〜30,000円ほどと手が出ない。オークションでも人気があって、5,000円以上にはなってしまいます。ゴーグルはいくつか集めてみたいと思う。


 こちらは、ホンダ純正のモンキー用の燃料タンクキャップ。以前、980円ほどで社外品を落としましたが、純正品の中古370円。これ新品で取ると3,000円以上します。


 メッキが施されている、かなりしっかりした作りなので、高くなってしまうのは仕方がない。ドリーム50はエンジンなど専用設計の部分が多いが、コスト削減のためライト周りやウインカーなど、モンキーやエイプなどと共通部品を使っている。


 中華製の社外品は580円〜980円という価格で出ていますが、純正品の中古はあんまり出ない。前述のように元値が高いため、中古品でも結構人気があって値が上がってしまいます。


 中古品なので小傷はありますが、やはりメイドインジャパンの純正品。メッキなどはしっかりしていて、厚みがあるよう感じる。バイクの純正部品って、車と異なりマフラーやサスなどを除いて、社外品より質が良いものが多かったりします。


 こちらは相当放置中のドリーム50。普段は、ガレージの軽トラの奥に隠れている。


 ガレージ奥の畳一畳分くらいのスペースが、ささやかなガレージライフの場所。


 また原付ネタをやろうと思ってますが、原付は金がかからず遊べるので良い。掛けようと思えば、数万〜数十万超と奥も深いですが。モンキーをターボ化したり、DOHC化したり、ドリーム50をボアップして排気量を上げたり、カウルを装着してホンダのクラシックレーサーを作ったり・・・。こういうことやると10万、20万単位でかかる。


 お金を掛けずに遊ぶというのがテーマなので、ちまちまとやります。

PACKMAN 楽しいしかけの貯金箱・タカラトミーアーツ(オムニクル)

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 これは、2005年にオムニクル(現タカラトミーアーツ)より発売された、復刻 PACKMAN 楽しいしかけの貯金箱。


 トミーより1974年に発売されたパックマン貯金箱をトミー系列だったオムニクル社が、復刻販売したもの。2006年のタカラとの合併に伴い、現在ではタカラトミーアーツへと販売が移っているようです。


 開封したところ。仕組みも簡単な玩具ですが、梱包も至ってシンプル。


 説明書やチラシの類もなし。梱包用のトレーは、口が開いた上体で収納できるよう工夫されている。


 遊び方(使い方は)、箱裏に記載。4コマで済んでしまうシンプルさ。


 貯金箱なので、底のほうにお金の取り出し口があります。


 仕組みは腕を持ち上げるバネと、それと連動して動く口のみ。


 パックマンが一体何なのかは語られない。この緑のカラーは、カエルをイメージしたものでしょうか。カラーバリエーションが5〜6色あり、後にクリアバージョンやブラックなど何種類も追加された。


 腕に硬貨を置く。1974年当時はなかったためか、500円玉は入らない。


 腕を下げるとそれに連動して口も動く。


 手を離すと腕が持ち上がり、パックリと空いた口に硬貨が吸い込まれる。


 下まで引いてしまうと硬貨ははるか頭上を超えていく。硬貨の飛ぶ範囲と、口の開くタイミングが合っていることが必要で、実際は意外と難しい。


 2005年版も何種類も追加のカラーが出ていたが、1974年版も何度か復刻が行われるほどの人気だったらしい。コミカルな動きと、単純さが受けたのでしょうか。


 今ではパックマンと言えばナムコのキャラで、そういう意味では黄色いカラーが一番しっくりきます。トミーのパックマン貯金箱は74年の発売で、他にも76年には4方向からコインを飛ばして4人で遊ぶパックマンゲームが発売されていました。80年にナムコのパックマンが爆発的にヒットした後、トミーがパックマンのLSIゲームやノコノコ人形などを発売していたのは、そういった事情があったらしい。


 一体何者かわからなかったキャラが、パックマン以外の何者でもなくなりました。


 この復刻版、後にバリエーションを増やしてチリ箱(ダストBOX)が出たり、2013年にはペットボトルのキャップを食べるキャップマンとして再登場している。


 口の中には中蓋が付いていて、口の開閉と連動して動く。


 個人的な思い出としては、70年代当時まだ10代だったおばさんの部屋にモンチッチと並んでおいてあったような記憶があります。ちょっと洒落たアイデア雑貨みたいなイメージでした。子供(幼児)の目から見ると、お金をパクッと食べてしまう単純なギミックが楽しかったんでしょうね。


 ということで、70年代80年代を駆け抜け、2000年代になってもいまだ現役の雑貨復刻 PACKMAN 楽しいしかけの貯金箱でした。

参考:Wiki パックマン、タカラトミー、トミー、パックマンゲームの項、ガジェット通信・トイフォーラム2013


超合金 ガチャガチャドラえもん 1979年復刻版・バンダイ

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 これは、2006年にバンダイより発売された超合金 ガチャガチャドラえもん 1979年復刻版。


 2005年に26年ぶりに超合金 ガチャガチャドラえもんがリニューアルされて発売されたのを受けて、2006年に1979年版のオリジナルを忠実に復刻したものとして登場。同時期には、映画公開を記念した超合金 ガチャガチャドラえもん のび太の恐竜2006セットも販売されていました。79年版はバンダイの子会社であったポピーより発売。型番はGB-04で、当時の本体価格は1,550円。超合金GB-22もてもてドラミちゃんも出ていたよう。


 現在の基準で作られたリニューアル版超合金 ガチャガチャドラえもんの方が、当然圧倒的に出来は良いのですが、当時もののの忠実な復刻ということで気になったのは、やはりこちらのほうでした。ちなみに対象年令は15才以上となっている。


 実はパッケージは2重になっており、中にオリジナルに忠実な復刻が施されたパッケージが入っている。


 こちらが、1979年版を復刻したオリジナルパッケージ。


 1979年は、TV朝日でドラえもんのアニメが開始された年。ドラえもんは、1973年に日テレでアニメ化されており、この時が2度目のアニメ化になります。恐らくこの79年版は、このアニメ化に対応したキャラクター玩具だったのでしょう。


 ネーミングの由来は、秘密道具をガチャガチャと振ってからポンと出すから。


 大発明ベスト10。どこでもドアやタケコプターが入っておらず、選択の基準がわからない。どさくさに紛れて、当時ポピーから発売されていたくるくるテレビが。


 ドラえもんの透視図。コロコロコミックなどで、よく企画されていました。


 ドラえもんの設定。ジャンプ力やねずみを見た時の速度も129.3とは。


 アニメでも流れていた、ドラえもん絵描き歌。オバQにもありました。


 当時、超合金ブランドは、バンダイ子会社のポピーより販売されていた。この当時のポピーは、超合金のヒットにより親会社のバンダイのみならず、トミーをも抜き業界トップだった。こんなところまで再現するとは、芸が細かい。


 開封したところ。この頃の超合金にしては、付属品が多かった。


 秘密道具を入れるガチャガチャのカプセル。当時、ガチャガチャの主要メーカーだったコスモスの20円のものに似ている。このコスモスも今はなく、ガチャガチャもバンダイのガシャポンが主流となった。


 秘密道具。リニューアル版は彩色されているが、この当時はコスト面で無彩色のものが多かった。12種入っているが、当時はそれ以上の種類があって、どれが入っているかはランダムだったよう。カプセルに入れっぱなしにしておくと、溶けてくっついてしまうことなどもあった。


 ドラえもん本体。リニューアル版では、かなり造形もアニメや原作に近づけてあるが、これは当時としても似てなかった。目やヒゲ、鈴などが別パーツになっているのが特徴。


 昔の玩具は、今みたいな造形師もいないし、子供の玩具として愛嬌があった。


 目玉は別パーツとなっており動く。首の鈴も本物の鈴が付けられている。


 後ろより。フィギュアというより、どこか貯金箱っぽい可愛さ。


 カプセルは、頭部の穴より投入する。


 しっぽを引っ張ってやると、内部よりカプセルが排出される。しっぽは、設定では電源のスイッチで、引っ張るとドラえもんが停止してしまう。


 4次元ポケットの位置から、秘密道具がポロンと出てくる。この玩具、最大のギミック。79年はコロコロコミックが登場し、アニメ化の影響もあってドラえもん人気が拡大した頃。ガチャガチャも当時は人気があったので、これを組み合わせたところが魅力だった。


 お腹のシールがちょっと意味不明。機械っぽい雰囲気を出すためだろうけど、当時は原作に忠実な造形よりも玩具オリジナルの設定がされていることも多かった。


 手には穴が開いており、秘密道具を持たせられる。


 もう一方は磁石になっていて、金属の内蔵された秘密道具が持てる。手と肩は回るだけで、今のように複雑な可動はしない。ネジ等も隠されず、そのまま露出してる。


 足は足首がわずかに稼動する。


 首も左右にわずかに回る。


 当時の思い出としては、ギミックが面白いので欲しいと思っていましたが、手に入れる機会はありませんでした。また当時としても、造形は似てないなあと思ってました。当時ものの超合金は、凄いプレミアが付いており、オークションでも値が異常に上がってしまいます。時々発売される復刻版も、余計な現代的アレンジが施されていることが多く、ここまで忠実に復刻してくれたのは珍しく、企画としては良かったと思います。


 ということで、色んな意味で懐かしい超合金 ガチャガチャドラえもん 1979年復刻版でした。



参考:バンダイ 魂ウェブ、Wiki ドラえもん(1979年のアニメ)、ポピー(玩具メーカー)の項、おもちゃ情報館 現代可動人形レポート

THE 超合金シリーズ・バンダイ

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 THE超合金は、2003年にバンダイより発売されたミニチュアサイズの超合金シリーズ。


 70年代に発売されて人気を博した超合金をギミック、質感とともに、約9cmのコレクタブルサイズで再現したシリーズで、気軽に購入してコレクションできるよう縮小して復刻したもの。当時人気だった、マジンガーZ、グレートマジンガー、ゲッターロボ、ゲッターロボG、勇者ライディーン、コン・バトラーV、ボルテス?、ロボコン、ガンツ先生、マッハバロンなど、数多くのラインナップが発売されていました。


 超合金というブランドネーム自体を生み出したマジンガーZ。超合金とは、劇中に登場する架空の特殊な合金(超合金Z)のこと。実際は、亜鉛合金のダイキャスト製。


 パッケージなどは雰囲気は出してあるが、必ずしも復刻とは言えない。そもそもマジンガーZの超合金には、1期〜4期までバージョン違いがあり、パッケージもそれぞれ異なっている。復刻版も何度か発売されていて、1998年にはゲームの懸賞品としてが1期版の復刻がなされた。


 胸から発射されるミサイルは、4期のもの。1期では、ブレストファイヤーの胸部高熱板が開きミサイルが発射できた。2期ではそのギミックが廃止され、4期では胸部高熱板からそのまま発射されるようになった。


 開けた所。そもそもオリジナルでは、長方形のスポンジに包まれた梱包方法だった。


 胸部高熱板にミサイル発射口のある4期の再現。オリジナルは、TV放送も終わった1978年に完全新規にリメイクして復刻販売され、あまりの根強い人気のため1984年、1986年にも復刻されている。


 ジェットスクランダー装着。ジェットスクランダーは、2期より付属された。


 パイルダーも別パーツで再現。なによりもこのサイズで顔の塗り分けがされているところが凄い。


 写真だと大きさがわかりづらいが、左のトミカと比べてもらうとわかる様に、かなり小さい。ミニカーよりひとまわりほどのサイズと言ってよい。


 ジェットスクランダーとミサイルは、別パーツで付属している。


 1974〜77年にかけて日本テレビ系で放送されたロボコン。


 本放送の人気に押されてロボコンの超合金も74年に発売された。あまりに人気があったため、ガンツ先生を始めとして1期、2期に登場した仲間のロボットも発売されて最終的に全26種となった。ロボコンの超合金自体にもメカニックロボコンなどのバージョン違いがある。また1999年にもバンダイより復刻されていて、香港のドラゴン社製のものも存在する。


 開けた所。1974年に発売された最初のバージョンを復刻していると思われる。パッケージは雰囲気のみで、オリジナルとは全然異なっている。


 かわいいです。マジンガーZ、ライディーンと並んで、超合金栄えするキャラクター。マジンガー後、少し落ち込んでいた超合金人気を盛り返した。


 メカニズムは、一枚板の上に印刷で再現。オリジナルでもこうなっている。2代目のメカニックロボコンでは、ボタンを押すとお腹のエプロン部(ボンネット?)が開き、背中のプロペラを回すことで、内部の歯車が回るようになっていた!!


 空を飛ぶためのプロペラや胴体下部より展開する車輪は別パーツで付属。苦手のゴキブリも別パーツで付いてくる。この辺りは、オリジナル版を忠実に再現している。


 5台合体が画期的だったコン・バトラーV。続編のボルテス?もTHE超合金化されている。


 コン・バトラーVと言えばポピニカの5台のメカが合体するDX超合金シリーズの元祖。あまりにも高価なためセットになったコンバトラーV、コン・バインボックス(COMBINE BOX)が後に発売されたほど。1979年当時で7,900円もした。合体しない通常サイズのスタンダード版も発売された。これは、スタンダード版の復刻再現版。


 重戦車に変形、パンチ発射、バトルジェット射出可能なんて書いてありますが、コン・バトラーVにそんな機能あったかな。この当時は、ほとんどの超合金でロケットパンチが標準装備でした。


 開封時。お腹のシールは別に準備され、自分で貼るようになっている。このような縮小サイズのシールまでわざわざ準備するとは、凝っています。


 小さすぎることを除くと、造形はいい感じ。


 こんな小さな顔、どのようにして塗り分けるのでしょうか。


 これが、その重戦車形態。オリジナルのスタンダード版超合金にもあった。


 かっこよいのだが、劇中に登場しましたっけ。記憶にない。


 バトルジェット射出。これもオリジナル版にあった。合体・変形できないスタンダード版で、なんとかコン・バトラーのイメージを出そうと頑張っている。


 背部の造形。ミニカーよりひと回りくらいの大きさの中で、よくぞここまで再現したという感じ。


 スーパーロボット マッハバロンは、1974〜75年にかけて日本テレビ系で放送された実写の特撮番組。


 スーパーロボット レッドバロンに続く2作目で、3作目の小さなスーパーマン ガンバロンを含めてバロンシリーズ3部作ということらしい。再放送で見ているはずだが、ほとんど記憶にない。実写版のジャイアントロボとか大鉄人17とごっちゃになる。レッドバロンといえば、ヤマハ系列の中古車販売チェーンのイメージだし。マッハバロンは、アオシマより合体シリーズが大ヒットしており、100円〜300円ほどの駄玩具プラモのイメージが強い。


 ということで開封時。アオシマの合体シリーズのイメージばかり強いが、ポピーより超合金もちゃんと発売されていた。パッケージは、雰囲気のみでオリジナルとは全く異なる。


 プロポーションは、少しずんぐりとした感じ。オリジナルの実写版もずんぐりしてた。腕から発射されるのは、ロケットパンチではなくフライングナックル。


 スーパーロボット レッドバロンの方は、頭部の角や肩のショルダーカバー部がなく、ちょっと寂しい感じの造形。でもあまり変わらない。


 赤い男爵、音速の男爵ということで、なんとなくドイツっぽい。敵の組織が鉄面党で総統がデビラー博士とか微妙にきわどい。


 胸から発射されるバロンズスマッシュとフライングナックルは、別パーツで付属。


 ということで、小さいながらかなり凝ったシリーズでしたが、残念ながら市場の評価としては今ひとつ。1,500円ほどの価格ですが、クリアランスで500円になったり、リサイクルショップなどでも1,000円以下で良く見かけました。縮小したサイズで、ここまで凝ったものを作るのであれば、素直に当時のそのままの復刻版を出してくれれば、今頃はプレ値で取引されていただろうと思います。恐らく手間暇、コストは、普通の復刻版を出すのと、それほど変わらなかったでしょうから。

参考Wiki 超合金(玩具)、ロボコン、スーパーロボット レッドバロン マッハバロンの項、バンダイ魂ウェブ・魂ヒストリー、玩具魂(メカニックロボコン)、Fun to toy(コンバトラーV、コンバインボックス)

ソフビ魂シリーズ〜前編・バンダイ

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 ソフビ魂は、バンダイより2004年〜2008年にかけて発売されたソフトビニール人形のシリーズ。

 コンセプトは、大人による、大人のためのソフビ!ハイクォリティなのに低単価。手軽に集められる大人のコレクションアイテム。大人の鑑賞にも堪えられるキャラクター玩具のシリーズとして、超合金魂が好評だったことから、ソフビ人形にも同じコンセプトを持ち込んだものと思われます。最初は、70年代の東映ヒーローを中心としてモデル化していきました。


 こちらは、2005年より仮面ライダーシリーズをラインナップに加えて、新展開をスタートした時に最初に発売された仮面ライダー旧1号。


 71年から74年にかけて毎日放送・NET系で放送された最初の仮面ライダー。原作は、70年代に実写特撮ヒーローを量産したを石ノ森章太郎氏。


 主演の藤岡弘氏の撮影中の怪我(バイク事故)により、急遽代役が立てられて2号ライダーが登場したことは有名だが、怪我より復帰後に登場したライダーを新1号、それ以前を旧1号と区別する。


 悪の秘密組織ショッカーにより改造された改造人間。昆虫のバッタがモチーフ。


 ソフビ魂は、子供向けのスタンダードなソフビ人形に比べて、透明パーツや(一体形成でなく)別パーツを使用して、クオリティを上げている。マフラーもちゃんと別パーツになっている。


 ライダーのベルトはクリアパーツを使用。旧1号ライダーは、バイクで加速しながら、この風車タイフーンが回ることにより変身する。


 眼のパーツもクリアパーツ。頭の触覚は、別パーツで付属する。


 ソフビ魂の売りは、スーツアクターの体型や撮影用スーツのしわまでをもりアルに再現しているところ。多くのフィギュアは、デフォルメされて頭身が高くなっているが、リアルであることを優先している。


 また子供向けのスタンダードフィギュアは素立ちのポーズがほとんどだが、ソフビ魂ではモデルとなったヒーローの特徴的なポーズが付けられている。


 超合金魂シリーズが、どんどん大型化、複雑化していって1万円近い値段をつけている時に、ここまでやって1,050円という価格が凄かった。


 技の1号に対して、力の2号。変身ポーズを初めて取り入れて、人気に拍車を掛けた。


 1号との主な違いは、体にラインが入りベルトが赤くなるなど明るい感じになった。


 1号と同じく、ライダーベルトの風車部分と眼などがクリアパーツ。


 力の2号というだけあって、ポーズも力を入れて踏ん張っているようなもの。


 スーツの素材は旧2号まではレザー製で、新2号からはジャージに変わった。そのレザーっぽい質感まで再現してある。


 ベルトの風車タイフーンに風圧を受けることで変身する。変身の掛け声とともに、シャッターが開き回りだす。


 桜島版1号と並べて飾りたいところ。ソフビ魂シリーズは、原作者や製作会社の異なる様々なヒーローを題材として選んでいるため出来がバラバラなところがあるが、ライダー1号、2号に関しては、なかなか良い出来かと思います。


 この泥臭さ(男臭さ)が平成ライダーにはない味ですかね。


 こちらは、 仮面ライダー旧1号(桜島版)。


 ネーミングの由来は、1号ライダーが怪我より復帰した第40・41話が、九州の桜島、えびの高原でのロケが行われて、それに使用されたことから。桜島バージョンのスーツは40、41,49、51、52話と劇場版1作目で使用されている。53話以降は、新1号が登場。


 旧1号スーツとの違いは、色がメタリック調でなくなり、眼が赤くなったり、額のランプが一体化されダミーになったりと色々と細かいところまであるよう。一応調べたけれどマニアック(細か)すぎて、よくわからなかった。


 ソフビ魂版も旧1号からの流用ではなしに、ちゃんと新規に作ってある。ポーズも異なる。


 スーツのしわもここまでこだわってリアルに再現してある。


 ここまでやったからには、ファンとしては当然新1号2号も出ると期待したらしい。だが出なかった。それだけでなく昭和ライダーを全部出さないうちに路線変更。サイズや価格まで変わってしまった。


 魂ウェブを見ると2007年のVOL.37 仮面ライダーアマゾンとVOL.38 仮面ライダークウガから、1,280円に価格が値上がりしている。同9月のエバンゲリオンからは、一気に倍の2,100円に。ここまでやって1,050円という価格では、やはり採算面が厳しかったのかも。


 ソフビ魂シリーズは、2008年のバットマン THE DARK KNIGHT迄で、新シリーズへと移行。このシリーズ、超合金魂みたいな定番商品として育てれば良かったのに。惜しいシリーズだった。


 ということで、中編へ続きます。技の1号、力の2号に対して、力と技の風車が回るV3以降のライダー編になります。

参考:バンダイ 魂ウェブ、Wiki 仮面ライダー、一文字隼人の項、Yahoo! JAPAN智恵袋 仮面ライダー新1号、旧1号、桜島1号スーツの違いと、新1号と新2号のマスクの違い

ソフビ魂シリーズ〜中編・バンダイ

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作成中・・・












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アマゾン














ストロンガー













ソフビ魂シリーズ〜後編・バンダイ

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 バンダイのソフビ魂ネタをやります。あまりにもキャラが多いため、調査中・・・。














イナズマン










バロムワン











キョーダイン














お坐りハリー&ハニー ホーク・福岡ソフトバンクホークス

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 消費税が上がりましたが、いざ上がってみるとガソリンやらスーパーの食料品の値札やらぎょっとします。これは、個人売り買いで節約するしかない。ということで久々雑記&小ネタ。

世界のロングセラー ホンダスーパーカブ・(古本/三木書房) 330円ほど。

 ずいぶん前からあるホンダスーパーカブの研究本。今は改訂された新版が出ています。表紙があまりに綺麗なんで買ってみました(これはアマゾンにて)。


 ホンダが世界に誇る工業製品である、スーパーカブについての歴史が書かれています。日本だとどこにでもある実用車のため、あまりスポットが当たることはありませんが、知れば知るほど凄いオートバイ。形を大きく変えないまま継続して生産され、世界中で使われ続けている、世界にも類を見ない製品。


 有名なナイセスト・ピープル・キャンペーン。ホンダのアメリカ進出が上手くいき、世界的な企業になったのも、この成功があればこそ。アメリカでも最初は、レジャーバイクの一種として受けた。それは、ビーチボーイズがカブを歌ったリトルホンダという曲を出したほど。


 買えるあてはない無いけれど、リトルカブが欲しい。このネタは、もう少し詳しくやります。


モトファンゴ Motofango 本革ハーフグローブ・(中古/コミネ) 300円

 モトファンゴは、革のジャケットやブーツなどバイク用の革用品を扱っているコミネのブランド。60年以上の歴史を持つ老舗の用品メーカー。


 指先が開いているタイプのハーフグローブ。車の運転の際に使うドライビンググローブにも似ていますが、バイク用なので革が厚くなっている。


 安全面を考えるとフルカバーされたものに越したことはないのだが、夏にはちょっと厳しい。またこの指先が出ているタイプだと、ポケットの小銭入れを取り出すなど、指先の繊細な動きをじゃまされないので、それも利点のひとつ。


 中古ですが、革自体がしっかりしているので全然使える。この手のものが、一つ欲しかったのでオクにて落としてみました。


 このコミネというメーカー、古くはオートバイの製造も行っていたらしい。


 中古の用品ばっかり買って本体がほったらかしですが、もうぼちぼち再開します。


世界最速のインディアン・(新品/ハピネット) 600円 
ワイルド・ホッグス〜団塊ボーイズ・(中古/ウォルトディズニースタジオ ホームエンターティメント) 250円

 どちらもおやじがバイクに乗る話。世界最速のインディアンはすでに紹介しました。ワイルド・ホッグスは、40代〜60代のおやじたちが、若い頃(の冒険心、自由さ)を取り戻すために、バイクに乗って旅に出るという話。主演は、55歳のジョン・トラボルタ。


 団塊ボーイズというのは、後から付けられた邦題。ワイルドホッグスは、このおやじたちのチーム名で野豚のこと。団塊世代だと60歳以上の世代をさすので少しニュアンスが異なってくるが、団塊世代の時代にヒットした映画イージーライダーが重要な意味を持っているので、そこと絡めてあるのかもしれない。また紹介します。


お座りハリー&ハニーホーク・(新品/福岡ソフトバンクホークス) 1,300円ほど

 福岡ソフトバンクホークスのキャラクター商品。お座りハリーという商品の最小SSサイズ。一個1,000円の品。今は商品展開が変わって、大、小のぬいぐるみしかないので、入手は難しくなっている。


 こちらは、ハリーの恋人のハニーホーク。ホークスのマスコットは、12球団最多の総勢8名もおり、ホークファミリーを構成している。元々は、ロスオリンピックのマスコット(イーグルサム)をデザインしたロバート・ムーアの手によるホーマーホークが最初で、ドーム球場に移転した際に再度日本人デザイナーにより、あらたなファミリーが付け加えられたらしい。


 1,000円程度のぬいぐるみなのに、(球団のマスコットということもあってか)ユニホームなど細部も作りこんである。


 ホークスのマークもきっちり再現。


 なぜお座りハリーと言うかというと、座った姿勢で飾れるようなっているから。


 ハリーホークの背番号100番。これは公式設定。4月10日生まれの23歳。身長180cm、体重80kgのプロ野球選手。ライバルにハーキュリーホークというのがいる。後は祖父や祖母、3人の甥や姪がいる。ハニーホークはもともとファンのひとりで、いつの間にか恋人に昇格したらしい。


 値段の割には、すごく出来が良い。他球団やサッカーチームのマスコットは、どうなっているんでしょうかね。


 以上、無駄知識でした。


 飾るとこないので、とりあえず車に飾ります。
 

 とりとめのない雑記と小ネタ集でした。
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