こちらは、ぜんまい仕掛けでパックマンがとことことあるく海外製のトイ。元ネタは、1982年にトミーより発売されたトコトコ パックマン。さすがに今売られているものは、海外のクローン品でトミー製ではないと思います。
パックマンは、ナムコ(現バンダイナムコ)より1980年に発表されたアーケードゲーム。作者は、当時ナムコ所属のクリエーターで現東京工芸大学教授の岩谷徹氏。日本でも人気を得たが、海外特にアメリカで爆発的な人気を誇り、テレビアニメ化されるなど80年代のミッキーマウスと称されるほどだった。マリオと並んで、80年代を代表する日本製のアイコンのひとつだと思います。
ぜんまいを巻くと、足を上下させながら、口をパクパクさせて歩きはじめます。ボディサイドにボディと同色の小さな車輪があって、足はここに連動されている。なんということはないぜんまい仕掛けのトコトコ人形ですが、デザイン的にも凄く完成されていてえらく可愛い。このような小さな玩具にも、口と足を連動させる仕組みが組み込んであって、ここは繊細な日本製ならでは。
口の中にモンスターが。これを引っ張るとカチカチカチと口を開け閉めしながら歩き出して、最後にはパクッと食べてしまうギミックを想像したのですが、これは単なる装飾でした。昔、そういった玩具もありましたね。ちなみにトミーは、スターウォーズの公開当時にものこのこR2-D2というぜんまい仕掛けのグッズを販売しており、これも爆発的に売れたそう。監督のジョージ・ルーカスもこれを大変気に入ったという逸話がある。
この元ネタであるトコトコ パックマンが発売された時期はパックマン人気が盛り上がっていた頃でもあり、各社からパックマン関連のゲームやグッズが発売されていた。こちらは、81年にバンダイより発売されていたFLパックリモンスター。
学習教材などでお堅いイメージがある学研からも発売されていた。1982年のパックモンスター。学研は、スーパーパックモンスターなど他社からのOEMやバージョンの異なるものを何種類も出していた。
1981年頃のトミーパックマン。ゲームの著作権という概念が明確でなく、勝手に移植が多かった当時、ナムコよりライセンスを取った正規のパックマン。そのおかげでパックマンロゴやパックマンのキャラクターなどをCMやパッケージなどにも使用できたため、人気が高く当時大変売れた。
1981年製のエポック社のパクパクマン。廉価なパクパクマンⅡが後に販売されるほど売れた。パターン化することが出来て、液晶ゲームという利点を生かして音楽やキャラクターも軽快だった。
こちらは、近年発売されたamiibo版パックマン。これらの玩具だけではなく、その人気を反映してパックマン2、ハングリーマン、スキャンダルマンなど海賊版も溢れ、特に駄菓子屋などにはナムコの正規版よりも安価なこれらのものが多く置かれていた。海賊版とはいっても、迷路の形が異なっていたり、ワープトンネルが増えていたり、キャラが代えられていたりして、駄菓子屋で菓子などを食べながら遊ぶ分には、こちらの方が本家よりも面白かったりもした。
アマゾンやオークションで300円~500円くらいでアメリカン雑貨などとして売っていますので、机の上の飾りとしても良いのではないでしょうか。
ということで、Pacman Wind-Up Toy パックマン、トコトコ パックマン。パックマンのぜんまい玩具でした。
参考:Wiki パックマンの項、エディットモードオフィシャルウェブサイト、Handheld museum.com、Kazzy's Impression、電撃ホビーウェブ